節分を前に、消費者庁が「硬い豆やナッツ類は5歳以下の子供には食べさせないで!」と注意喚起しています。奥歯が生え揃わず、噛み砕く力や飲み込む力が十分ではない子供は、喉や気管に詰まらせて窒息したり、小さな欠片が気管に入り込んで肺炎や気管支炎を起こしたりするリスクがあるからです。豆まきに関しても、「個包装されたものを使用するなど工夫して行い、5歳以下の子供が拾って口に入れないように、後片づけを徹底しましょう」と呼び掛けています。
消費者庁の消費者安全課によると、豆やナッツ類の窒息、誤嚥による子供の事故は毎年発生。同庁のサイトでは、国民生活センターに寄せられる事故情報も紹介されています。
・「上の子が食べていた枝豆を欲しがり、5、6粒頬張ったところ、激しく咳き込み始めたため救急受診した。気管支異物の存在を疑いCT撮影したところ、左気管支に異物を認めた。集中治療室にて全身麻酔下で枝豆半粒を除去した。約1週間後に退院となった」(1歳)
・「ピーナッツ味噌を4、5粒食べた後むせ込み、ゼイゼイ音がしていた。緊急気管支鏡下気道異物除去術を行い5日間入院」(4歳)
・アーモンドを口内に残したまま歩行中、もっと欲しがって泣いたところ、むせて咳き込んだ。その後もゼイゼイした感じがあり受診。右気管支異物により入院6日間」(2歳)
同課の担当者に節分の豆まきについて聞いたところ、「節分豆は乾燥していて軽いので、飲み込む準備ができていないときに喉に落ちたり、息を吸ったときに不意に喉に移動して詰まることがあります。兄や姉がいる家庭では、上の子が食べているのを見て欲しがっても、5歳以下の子には食べさせないよう気をつけてください」とあらためて注意を求めていました。
消費者庁のサイトでは、応急手当の方法や事故の統計なども見ることができます。
【消費者庁】https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20220128/