京都・亀岡と大阪の境目…“限界ニュータウン”に生まれた「幻」の商店 週1回3時間のみ開店するオーナーの思い

京都新聞社 京都新聞社

 京都府亀岡市南部の山間部にある東別院町鎌倉見立に、毎週土曜の日中だけ営業する商店がある。周辺に買い物施設がなく公共交通も乏しい地域で、住民の生活を支える。春には飲食店もオープンする予定で、オーナーは「住民やよそからも気軽に来てもらえるお店にしたい」と話している。

 「ライス&リカー亀岡店」で、毎週土曜の午前11時から夏は午後2時、冬は午後1時まで営業する。酒やたばこのほか、食料品や日用品も販売している。

 CEOの大川智さん(74)は、大阪市で酒屋などを4店舗経営している。20年ほど前に「土地が安くて空気がきれい」と、見立地区にセカンドハウスとして物件を購入。月1、2回家族で過ごしていた。

 亀岡店を開店したきっかけは、住民から「たばこやお酒を買いに行くのが大変」と聞いたことだった。見立地区は1980年代のバブル期に、大阪府への通勤者向けに開発されたニュータウンで、「茨木台」の名称で売り出された。近年は高齢化で人口減少が進み、地区内にあった商店も閉店。買い物は車を使うか、約1・5キロ離れたバス停から、茨木市や箕面市の市街地まで行かなければ難しい状況だった。

 大川さんは1階の駐車場を改装し、2018年4月に亀岡店をオープン。お酒とたばこはいつでも買えるように自動販売機も置いた。

 2~3時間の営業だが、1日20~30人が来店する。売れ筋はビールと米だが、客に特に喜ばれる商品は市指定のごみ袋という。隣接する茨木市では販売しておらず「亀岡市中心部まで買いに行く手間が省ける」と好評だ。

 隣接する土地も購入し、立ち飲み屋やカフェ、お好み焼き屋を3月にオープンする予定だ。大川さんは「お店で見立を活性化したい。住民らの交流の場にしても面白い」と語る。

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