20人に1人が再発!…実はとても再発しやすい「脳卒中」 医師に聞いた「予防策」「適切な受診ペース」

ドクター備忘録

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さまざまな要因によって引き起こされる脳卒中ですが、再発の可能性はあるのでしょうか。再発防止策のほかにも、病院の適正な受診頻度などについて、吉田病院付属脳血管研究所(神戸市兵庫区)の吉田泰久院長に詳しく聞きました。

――脳卒中は再発しやすいのでしょうか?

はい、実はとても再発しやすい病気の1つなんです。脳卒中は血管が弱ってきたことにより発症する病気なので、1度発症したということは、すでに脳卒中が起こりやすい状態になっているということなんです。現在、脳卒中を再発した方の数は年間で約5%ほどとなっており、つまり、20人に1人が再発しているんです。そのため、再発を防止するためには細心の注意をはらう必要があります。

――脳卒中になりやすい年齢はいくつなんでしょうか?

高齢者の方に起こりやすい症状なので、50〜60代以降は特に気をつけていただきたいです。同様に、再発も高齢者の方に多くみられます。

――再発を防止するには、どういった方法があるのでしょうか?

まずは、生活習慣病を予防することが重要です。例えば、高血圧の状態を放置しない、糖尿病の方は食事の改善を試みる、適正なコレステロール値を維持するなど、日々の生活のなかでの予防を心がけていただきたいですね。また、こまめに血圧を測り、記録を取ることも効果的です。脳卒中というのは、半年後に再発する方がいれば、3年後に再発する方もいて、再発のタイミングは人によって大きく異なるため、発症後は常に予防する必要があります。

――退院後も、定期的にかかりつけ医に診てもらった方がよいということですよね?

そうですね、お薬の適切な量などは季節などによっても変化するので、必ずかかりつけ医に相談しながら、服薬量など適正に調節してもらっていただきたいですね。

――かかりつけ医に診てもらう頻度は、どれくらいが適切なのでしょうか?

生活習慣病の予防という観点であれば、1〜2カ月に1度は診察を受けていただければと思います。また、血管が傷んでいないか、知らない間に脳梗塞が増えていないかを確認するための専門的な画像検査については、半年〜1年に1度で問題ありません。定期的な受診はもちろん、こまめな血圧測定などを通し、自身の体の変化にいち早く気づくということが大切です。

◆吉田泰久 社会医療法人榮昌会 吉田病院 / 理事長兼院長 /
1952年12月の開設以来70年近くにわたり、神戸市の救急医療のなかでも脳卒中患者の診療を主に担い、急性期から回復期、在宅まで一貫した脳卒中治療を提供している。
診療科は、脳神経外科、脳神経内科、内科、循環器内科、リハビリテーション科

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