友人の結婚式帰り、たまたま立ち寄った百貨店で遭遇した心肺停止状態の急病人の介抱にあたり、命を救った医師の行動がSNS上で大きな注目を集めている。
件の医師とはイラスト活動でも話題のとくみずめいさん（@dasmanchan）。とくみずさんは100人以上の観衆の中、パーティードレスを着たまま無我夢中で心臓マッサージやAED（自動体外式除細動器）を施し救急車に連絡。その甲斐あって急病人は息を吹き返し、意識のある状態で病院に搬送されたのだという。
一人の命を救ったとくみずさんの行動にSNSユーザー達からは
「お疲れ様です。とても良いことをされましたね。ドレスは大丈夫だったかちょっと心配してます。でも、素晴らしいです。訓練の賜物ですね」
「非医療者です。心臓マッサージの研修時に聞いた話 ①救助側：何も出来なくても、倒れた人に声をかける。『救急車を呼んだ』と。人は絶望すると死ぬので、声をかけるだけでも放置よりはマシ(もっと上品な説明) ②助けを求める側：周りを指さし『赤い服の人、救急車呼んで』と呼びかけないと、無視される」
「素晴らしい判断でした！ あなたが今回行われた周囲への声掛けや指示は、『傍観者効果(場に居合わせながら「誰かがやるだろう」という当事者意識の欠如で、結局「誰もやらない」事態に陥る)』を防ぐ、ベストな対策です 咄嗟の救命活動、お疲れさまでした」
など数々の称賛の声が寄せられている。
とくみずさんにお話を聞いた。
－－人が倒れていることに気付いた経緯をお聞かせください。
とくみず：百貨店の下の階で叫び声が聞こえたので、駆けつけるとエスカレーターの真ん中で人が倒れていました。そしてその周りで家族と思われる方がパニックに陥ってました。
－－発見時、倒れている方はどのような状態だったのでしょうか？
とくみず：発見時の様子は意識がなくて呼吸もしてなさそうでした。しかしそのままエスカレーターの真ん中で処置は行えないので、まずは下のフロアの平らな床のあるところまで運びました。
同時に救急車とAEDの手配を依頼しました。その後仰臥位で呼吸と脈をより正確に評価し、心肺停止状態であると判断されたので胸骨圧迫を開始しました。途中でAEDが届いたのでAEDの貼り付けも周りの人に手伝ってもらって行いました。
－－救急車が到着するまでの経過はどのようなものだったのでしょうか？
とくみず：2クールほど行った時に手伝ってくれていた看護師さんが「意識が戻ってきました」と教えてくださり、胸骨圧迫を中止して再度呼吸の確認を行うと脈も呼吸も戻っていました。AEDの解析では電気ショックの必要はないとのことでした。
回復体位にし舌根沈下を防ぎつつ意識の確認を行うと、ゆさぶりながら話しかけると開眼し指示には従う時がある程度になりました。完全に意識が戻ったは言えない状態でしたが、呼吸と脈が戻っていることを家族に伝えました。家族の方は涙を流しながら「ありがとうございます」とおっしゃってくださいました。患者の状態に注意しながら救急隊を待ち、救急車が到着されたので引き継ぎました。
－－まさか結婚式に出席した帰りにこんなハプニングがあるとは驚きですね。
とくみず：今回は結婚式の帰りだったので偶然パーティードレスを着ていて、それも話題になりましたね。ただ実際にはドレスはコートの下に着てたので傍目にはあまりわからなかったかもしれません。髪の毛はセットしてラメを付けていたのでキラキラだったかもしれません。耳にはダイヤをつけてましたので頭らへんは全体的にハデハデだったかもしれません（笑）。
私が医師を志したのは人を救いたいという気持ちが強かったからです。だからどんな服装でどんな状況でもこれからも関係なく誰かがピンチの時には真っ先に駆けつけたいと思っています。
－－これまでのSNS上の反響についてご感想をお聞かせください。
とくみず：SNSでは反響が大きく自分も誰かがピンチの時は動きたいという意見や、この投稿を機に心肺蘇生の講習を受け直した等の意見が多かったです。こういった事例を紹介することで心肺蘇生に興味を持ってくれる人が増えて、結果的に多くの人が救われるといいなと思います。
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危機にある人を前にして冷静にその救助にあたるというのは誰にでも出来ることではない。とくみずさんの行動にあらためて敬意を表したい。
なおとくみずさんは素人でもAEDを扱える参考にとイラスト入りで「AEDパッドの貼り方 トラブルシューティング」をSNS上で公開している。多くの方にご覧いただければ幸甚だ。
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【とくみずめいさん関連情報】
▽Twitterアカウント
https://twitter.com/dasmanchan
▽LINEスタンプ「血液成分スタンプ 1」
https://line.me/S/sticker/4375878/?lang=ja&utm_source=gnsh_stickerDetail
