目の錯覚を利用して立体的に見せることで、ドライバーに注意や減速を促すユニークな横断歩道が京都府亀岡市内の道路にお目見えし、2学期の始業式があった小学生たちが渡った。京都産業大学(京都市北区)の学生が考えただまし絵のアイデアが生かされている。
府警が府内の大学と連携して交通安全のアイデアを学生から募る「ポリス&カレッジin KYOTO」の一環。信号機のない横断歩道での安全対策をテーマにした2月の発表会で、最優秀賞に輝いた同大学法学部のゼミの提案を基にした。
横断歩道にだまし絵の加工が施されたのは、千代川小前(亀岡市千代川町)の幅約5メートルの市道など2カ所。慢性的に渋滞する国道の抜け道にする車が多く、通学時間帯の安全につなげようと選ばれた。横断歩道にえんじ色の影を付け、ドライバーから立体的に見えるようにしている。
この日、亀岡市立小中学校で2学期が始まった。元気に登校する児童を見守った同ゼミの3年山下康平さん(21)は「横断歩道が効果を発揮し、地域の安全に貢献できたら」と話した。