変異株の流行状況 ~英国では最大75%がインド変異株に
日本国内は、すでに従来株から英国変異株(N501Y)にほぼ置き換わっていますが、さらに
感染力が強いといわれるインド変異株(B.1.617.2)の感染拡大が懸念されます。
日本でのインド変異株の確認状況は、空港検疫では5月17日までに160人、国内では、5月24日までに7都府県で計29人で、5月21日に公表した国内事例11人から18人増加しています。都道府県別の最多は千葉県と大阪府で各6人、東京都と静岡県の各5人、兵庫県(4人)、神奈川県(2人)、広島県(1人)と続きます。
英国では、急激なインド変異株への置き換わりが起こっています。英国は、ヨーロッパで最も感染者数が多かった(新規感染者数6万人/日(1月上旬))のですが、ワクチン接種の進展等もあり、新規感染者数が大幅に減少していました(2.4千人/日(5月25日))。
しかし5月27日、ハンコック保健相は、インド変異株の感染件数が、先週から倍増して約7千件となり、新規感染件数の最大75%がインド変異株になっている、と明らかにしました。
実際に、英国のゲノム研究所(Wellcome Sanger Institute)の調査によると、英国各都市でのインド株への置き換わりが、4月中旬から急激に進み、5月15日時点で、81% (ベッドフォード)、90.4%(ブラックバーン)、 64%(ウィーガン) 等となっています。