「自然怖ええ! 」
兵庫・神戸のハイキング・登山スポットとして知られる摩耶山登山道にある天上寺跡地のショッキングな光景がSNS上で大きな注目を集めている。きっかけになったのはマラカスちゃん(@unio01)の「登山とはいえ道は整備されてて割とサクサク登れるコースだからハイキングだよねとか思いながら進んでたら怖ええ! 自然怖ええ! 」という投稿だ。
金属で作られた登山道の案内板をグシャグシャに押し潰す巨大な倒木……この倒木は親子杉と呼ばれる有名なものらしいが、圧倒的な自然のパワーを示すこの光景にSNSユーザー達からは
「最近山歩きを始めた初心者ですが、ガイドブックに「小学生の遠足コースです。」などと書いてある低山でも1箇所くらい「やべぇ!!」って場所がありますよね。自然、マジやばい😅」
「有名なリンボーポイントですね(^。^)若手のグループハイカーの皆様はリンボーダンスでくぐってます💕」
「看板“ハァハァ俺の事は気にするな!進めぇ!!”」
など数々のコメントが寄せられている。
この衝撃的な光景について「摩耶山再生の会」で事務局長を務める慈(うつみ)憲一さん(naddist_eken)にお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」)親子杉が現在の形に至った経緯をお聞きかせください。
慈:2018年9月に起こった台風21号の強風で倒れてしまった倒木になります。管理者である神戸市に、災害の恐ろしさを知ってもらうためにこのままの形での保存をお願いしました。これ以上倒れないよう補強してもらっています。
中将:親子杉のある登山道はどのような場所なのでしょうか?
慈:1976年1月の火災で焼失した旧摩耶山天上寺(1985年に山上に移転)の境内です。ロープウェーの駅からほど近く、比較的に整備された登山道です。
中将:近年この登山道では他にも異常など起こっているのでしょうか?
慈:登山道ではありませんが、山全体では台風などの影響で樹齢100年以上の巨木が何本か倒れています。
中将:この登山道や一帯の地域の魅力をお聞かせください。
慈:摩耶山は豊かな自然が残っている神戸でも貴重な場所です。市街地に近くケーブルカー、ロープウェーで簡単にアクセスすることができます。市民には気軽なハイキングコースとしても親しまれています。摩耶山一帯には歴史を感じさせる寺院跡やホテル跡など「マヤ遺跡」という遺構スポットが人気になっています。
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今回ご紹介した親子杉は安全に配慮されているということだが、山の中がさまざまな危険に満ちていることに変わりはない。ハイキングや登山をする時はくれぐれも安全対策に気を配っていただきたいものだ。