「このままこの場所の写真更新しないで欲しいな」…
Google Earthに残された両親の心温まる光景がSNS上で大きな話題になっている。
投稿主がなにげなくGoogleEarthで実家周辺を見ていたら、7年前に亡くなった父親が玄関前で一服する姿が。そしてその少し先には、帰宅途中の母親の姿。
無口だが心優しい人柄だった父親が、出かけた母親の帰りを待っているというこの光景に、SNSユーザー達からは「涙溢れそうなくらい感動しています。こうして写真に残っていることで思い出してもらえてお父様も喜んでいらっしゃると思います。」「以前自分も調べたら9年前に亡くなったおばあちゃんが映ってました……母に見せたら泣いてました。じいちゃんも14年前に亡くなって、亡くなるまでずっと1人で、寂しそうに下向きながら歩いてるおばあちゃんを見て自分も泣きました……」「私も一昨年老衰で亡くなってしまった犬が家で写りこんでいて見る度にまた会えたみたいで嬉しくなります。この写真のまま変わらなければいいなぁ」「お母さんを待ってらしたところまで・・涙なしでは見られませんね。同じように見てみたら、4年前に亡くなった父の車が映ってました。姉に車庫を譲り、自分は雨ざらしのガレージに無造作に停めてたなぁと・・お陰様で懐かしく思うことができました」など数々のコメントが寄せられている。
投稿主のタムチンキさんにお話をうかがってみた。
――Google Earthでお父さんの姿を発見された時のご感想をお聞かせください。
「航空写真には比較的最近の風景が映っていて、それを確認してからストリートビューに切り替えると7年前に亡くなった父親と父親の車が映っていたので、最初は心霊写真かと驚きました。父親の先にも人が見えたのでストリートビューで向かっていくと母親がいたので、それは父親を見つけた時よりビックリしました。帰りを待っていたのだと思いますが、その後父親が亡くなったのは母親が用事で少し家をあけて帰ってくるまでの時間だったので、何か込み上げてくるものがあり思わずツイートしました」
――お母さんにこのことは報告されましたか?
「母親にはまだ教えてません。一緒に同居している家族の手前もありますし、今後も伝えないと思います」
――反響へのご感想をお聞かせください
「たまたまその時の感情で投稿しただけなので、ここまで拡がっていくとは思いもしませんでした。むしろ投稿についたコメントで同様の体験をされた方が大勢いることを知り、自分も感動したりしました。SNSでの誹謗中傷が騒がれてる時代ですが、拡散しくれるのが本当に良い人、素晴らしい人達で感動しました。人の温かさを本当に感じさせてもらった事に逆に感謝しています。ただ、自分も含めてですが写真付きで体験をコメントされている方が多いので、住所特定とか問題にならないか心配です」
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今回の投稿が大反響となったことでSNS上の良い側面を再認識したというタムチンキさん。願わくばSNSがもっとこんな素敵な話題でばかりで埋め尽くされてほしいものだ。
なおタムチンキさんは同じ群馬出身のロックバンド、G-Freak Factoryの熱心なファンだということ。
G-Freak Factoryと言えば2016年にリリースされ、コロナ禍のステーホーム期間にも広く拡散された「ダディ・ダーリン」が有名だが、親から子へと時代を紡いでゆくというそのメッセージには今回のタムチンキさんの投稿ともどこか繋がるものを感じる。
ご興味のある方はぜひチェックしていただきたい。