安藤忠雄氏設計 六甲山「風の教会」13年ぶりに挙式再開 コロナ禍でのウェディング応援プロジェクトも

山本 明 山本 明

 建築家・安藤忠雄氏が設計した「風の教会」(神戸市・六甲)での挙式受付が13年ぶりに再開しました。山上に建つ、この美しく神秘的な教会の広さは通路を含めて約160平方メートル、礼拝堂は定員40名というミニマルなつくり。さらに、コロナ禍でのカップル応援の思いを込めたプロジェクトも始まっているといいます。

 「風の教会」は同氏設計「教会三部作」の中では最初の作品であり、1986年、六甲オリエンタルホテルの結婚式場として建てられました。2007年、同ホテルの営業終了とともに閉ざされた後、10年を経て、2017年に不動産や宿泊事業等を行う「建隆マネジメントグループ」(神戸市中央区)が取得し、修復。2020年秋より、婚礼事業を手がける「ナノヒューマンプロモーション」(同)と建隆グループが運営する「六甲スカイヴィラ」が共同で挙式受付を再開しました。ナノ社の担当者、小柴友美恵さんに挙式の様子などを聞きました。

――実際に挙式してみていかがですか。

 11月末にも1組挙式がありました。その際、コロナ禍のせいで、ハワイ在住の新婦のふたごのお姉さんは式に参加できませんでした。そこでZOOMで式の様子をお姉さんに配信する一方で、礼拝堂の打ち放しの壁にお姉さんの映像を映しました。灰白色の壁にクリアに表情が浮かび上がり、遠く離れていても思いは繋がっている、と家族の皆さんに感動していただけました。

――それは素敵ですね。

 また山上という非日常的なロケーションも相まって、どこか隠れ家的な親密な雰囲気がただようのもこの式場の魅力です。

――新郎新婦応援プロジェクトの内容について教えてください。

 現在、式場を利用せず、ゲストを自宅に招く「自宅婚」が流行しつつあります。しかし自宅に何人もの人を招く、というのはなかなかハードルが高いのでは。そこで考えたのが「私たち結婚しましたプロジェクト」です。

 まず新婚夫婦はドレスとタキシードを身に着け、教会で自宅のように1日を過ごしていただきます。ゲストはいつでも好きな時に教会を訪れ、新郎新婦を祝福することができます。コロナ禍で挙式をあきらめたカップルにもぜひご検討いただきたい、と願っています。

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 なお、同プロジェクトは1〜3月、先着3組限定のモニター募集だそう。「教会でおふたりが過ごす様子をインスタライブで流したり、特別に軽食をご用意したり、礼拝堂の壁にプロフィール・ムービーを流したり…いろいろなご提案を企画中です」とも話す小柴さん。気になるカップルはぜひ早めに公式HPなどでチェックしてみては。

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■「風の教会」公式HP https://kazenokyoukai-wedding.com/

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