昭和8年に、昭和天皇即位の大礼を記念して建てられた「大礼記念京都美術館」がそのルーツ。日本で2番目の公立美術館だった。公募で選ばれた前田健二郎が、当時の日本建築において流行した帝冠様式で設計。第二次世界大戦後は駐留軍の接収となり、大陳列室がバスケットボールのコートになったこともある。
戦後は「京都市美術館」として新たなスタートを切り、公募展や海外展の会場として市民に親しまれた。1957年から1991年に長く開催された現代アートの公募展「京都アンデパンダン展」は、京都の現代アートの歴史を語るうえで欠かせない展覧会だった。
開館記念展としては、同館のコレクションの真髄である「京都の美術」をかつてない規模で展開。また、国際的に活躍するアーティスト・杉本博司の個展が、新館「東山キューブ」でおこなわれる。その後、ドラえもん展やアンディ・ウォーホルの展覧会が予定されている。
また、12月21日には、プレオープニングイベント「CELEBRATING COLORS!」がおこなわれる。鬼頭健吾のインスタレーション、髙橋匡太の本館ライトアップ点灯セレモニー、高木正勝のコンサートと、京都ゆかりのアーティストが登場するのでお見逃しなく(イベントは17時から、入場無料)。
京都市京セラ美術館 https://kyotocity-kyocera.museum/