お洒落な手作りシュシュが似合う、長崎名物「ざぼん漬け」店のシニア看板猫

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

 江戸の鎖国時代、長崎・出島は貿易船の国内唯一の玄関口でした。中国からやってくる船には、船員の栄養補給のためにざぼんが、船の重しがわりに砂糖が、お守りとして乗せてあったそうです。出島で幕府への献上用に作られたのが、ざぼん漬けです。

 伝統的な自家製ざぼん漬けは手間がかかることもあり、いまは作る人が減ってしまって、長崎でも珍しくなりました。それもあって、ざぼん漬けを買いにこられる人よりも、「クッキーに会うのが楽しみ」といって来られる人の方が多いです(笑)。

 なんかね、いまはもう私や家族だけのクッキーではなくなってきましたよね。17年もここで看板猫をやってると、小学生から高齢の方々まで、道ゆく人たちが声をかけて可愛がってくれてますしね。昔、小学生だった男の子が、20代半ばの立派な青年になって「クッキーちゃん、いまも元気なんだね。また会えて嬉しいよ」と声をかけてくれることもありました。

 だから、クッキーに会うのを楽しみにしてくださっているみなさんのためにも長生きしようねって、クッキーに言っています。首につけるシュシュはね、正月用、ランタンフェスティバル用、長崎くんちの時はくんち用、クリスマス用など、季節にあったものを私が手作りしているの。何歳になってもお洒落は大事ですからね。最近は丸まって置物みたいに部屋で寝ていることが多くなったけど、今も地面から棚の上に飛び乗りますし、足腰は健在。人でいう百寿を超えても、快眠、快食、快便で長生きしてほしいです。

【店名】くろせ弘風堂
【住所】長崎市諏訪町8-4
【電話】095-822-3602

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