阪急の人気観光列車「京とれいん 雅洛」がこの秋も特別運行! 西宮北口―嵐山間を直通運転

山本 明 山本 明

乗車したときから京都気分が味わえるという阪急電車の観光列車「京とれいん 雅洛」が、この秋平日6日間・1日1往復限定で、西宮北口駅から嵐山駅間の直通列車として走ります。いつもは京都線しか運行していないのに、神戸線に乗り入れる超レア運行。阪神間にお住まいのみなさん!外装・内装ともに和の情緒あふれる特別列車で、スムーズに紅葉深まる嵐山にアクセスしてみませんか?

阪急電鉄では、従来京都線で運行してきた観光特急『京とれいん』の2編成目となる『京とれいん 雅洛』を2019年3月より週末を中心に運行しています。同社の7000系車両を改造し、枯山水を配置したり、シートの座面を畳敷きにしたりなどしています。特別な追加料金なしで乗れることもあり、人気を集めています。特に、西宮北口から嵐山までの直通運転は今春にも行われ、多くの鉄道ファンの注目を集めました。

『京とれいん 雅洛』六両編成の各車両は、すべて異なるデザインになっており、外観にはその季節にあった京都を感じさせる植物のデザインが、車内は日本を象徴する花である桜や伝統文様を用いた多種多様なデザインが楽しめるようになっています。順を追って、1号車からご紹介しましょう。

   ◇   ◇

■1号車
季節「秋」
外観「楓」…外装に描かれた扇の中に楓があしらわれている
内装…初代「京とれいん」で好評の半個室状の畳を使ったクロスシートを配置、円窓部や座席には楓の模様を描写し、風情ある京都の秋を表現した車両

■2号車
季節「冬」
外観「竹」…外装デザインに竹があしらわれている
内装…畳座席のロングシートを配置し、円窓部には枯山水の庭を配置。雪見障子と相まって、凛とした京都の冬を表現した車両

■3号車
季節「春」
外観「桜」…外装に描かれた扇の中に桜があしらわれている
内装…座席を窓方向に向いた配置にし、一人での京旅の車窓を楽しめるよう一人掛けのクロスシートを配置。円窓部や座席には、桜をあしらった模様を描写。はんなりした京都の春を表現した車両

■4号車
季節「夏」
外観「葵」…外装に描かれた扇の中に葵があしらわれている
内装…三号車と同様、座席を窓方向に向いた配置にし、一人での京旅の車窓を楽しめるよう一人掛けのクロスシートを配置。円窓部には、平安貴族に愛された杜若(かきつばた)を描写、外装の葵とともに、京都の夏を表現した車両

■5号車
季節「初秋」
外観「芒(すすき)」…外装デザインに芒があしらわれている
内装…畳座席のロングシートを配置するとともに、円窓部には京町家で見られる坪庭を配置。座席等に暖色系の生地等を用いることにより、去りゆく夏から初秋へ移りゆく季節感が味わえる車両

■6号車
季節「早春」
外観「梅」…外装に描かれた扇の中に梅があしらわれている
内装…一両目と同様、初代「京とれいん」で好評の半個室状の畳を使ったクロスシートを配置。円窓部には早春らしく鶴と松をあしらう。外装の梅と相まって、新春を迎えた京都を感じさせる煌びやかな車両

また同特急はデザインだけでなくインバウンドの乗客に向け、自動放送装置にて多言語(日本語、英語、韓国語、中国語)による案内を放送。無料Wi-Fiも導入ずみです。前方映像配信サービスを実施しており、展望映像閲覧専用 Wi-Fiに接続し、さらに展望映像閲覧ページにアクセスすることで、手持ちのスマートフォンやPCの画面上で走行中の列車の前方映像をリアルタイムで見ることができます。製造時のこだわりや、気になる混雑状況などについて、阪急電鉄の担当者に聞きました。

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