鉄道ファンが詰めかけた…伝説のSL「三重連」撮影地を再現 鉄道愛好家による力作が観光案内所で公開

山陽新聞社 山陽新聞社

 かつて岡山県新見市から石灰を運ぶため、D51形蒸気機関車を3両連結して伯備線を駆け抜けた「三重連」。その撮影スポットとして鉄道ファンが詰めかけた布原信号場(同市西方、現布原駅)周辺の様子を再現したジオラマが、市観光案内所(同所)にお目見えした。

 ジオラマは150分の1スケールで、幅2・3メートル、奥行き90センチ、高さ65センチ。蒸気機関車の模型が石灰を積んだ貨車を牽引(けんいん)し、山あいの田園地帯や橋、トンネルを力強く走り抜けていく。発泡スチロールや新聞紙などで形作り、橋脚や電信柱は3Dプリンターで製作した。

 三重連の運行終了を記念して行われた1972年3月12日の「さよなら運転」には、カメラを手にした数千人の鉄道ファンが集まったとされ、ジオラマでも三脚を構えて待ち受ける鉄道ファンが山の斜面にひしめきあっている。

 手がけたのは、高松市の会社員川田英登さん(32)ら鉄道愛好家グループの15人。同案内所で販売する鉄道グッズの撮影を担う同郷のカメラマン・坪内政美さん(50)の依頼を受け、昨年5月から製作に取り組んでいた。

 川田さんは「山腹から鉄橋を通過する三重連を見渡せた布原は、伝説のSL撮影地。当時の臨場感は出せたと思う。鉄道ファンが新見に足を運ぶきっかけになればうれしい」と話している。

 ジオラマは来年3月末まで展示する。観覧無料。三重連の模型は午前9時17分、正午、午後3時の1日3回走らせる。観光案内所の営業時間は午前9時~午後5時。水曜定休。

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