キャラ大渋滞でも使うシカない?奈良の鹿キャラが想像を絶する多さ…現地で調べてみた

鹿谷 亜希子 鹿谷 亜希子

ナポくんとナピちゃん、他にもまだまだ

  20年以上前の1996年に登場したのが奈良県警「ナラ・ポリス」を略して生まれた「ナポくん」。19歳下の「ナピちゃん」は「ナラ」の「ピープル」と「ピース」を守る。県民には自治会の回覧板などでおなじみ。

 他にも、奈良地方検察庁の「なっち」、奈良国道事務所の「やまとくん」、国立曽爾(そに)青少年自然の家の「そにっと」、奈良教育大学の「なっきょん」、奈良市水道局「なみかちゃん」、奈良市消防局「なっぴぃ」などのほか、NHK奈良放送局の「鹿どーもくん」、奈良テレビ放送番組キャラクター「ドキちゃん」、奈良交通「シーカくん」等々、公的機関で鹿キャラを起用しているところは多い。

奈良市以外は“鹿推し”じゃない!?

 一方で、鹿のいる奈良公園のある奈良市以外に公式ご当地キャラに鹿を使う県内の市町村はない。たとえば天理市は日本武尊をイメージした「てくちゃん」、吉野町は桜の妖精「吉野ピンクル」という具合で、奈良全体が「鹿推し」というわけではないということがうかがえる。

 また、県はすべてに「せんとくん」を使うわけではなく、ストップ温暖化キャラクターには吉野杉の角を持つエコカラーの「な~らちゃん」を起用。奈良市でも子育て応援のための「ももいろいくジーカ」、奈良市生涯学習財団の「しか丸くん」(しかまるくんと間違いそう)など、鹿キャラの細分化が進んでいるようだ。

シカッチェ、ならっきー…企業と鹿キャラ

 プロバスケットチーム・バンビシャス奈良のマスコットキャラ「シカッチェ」は、ポシェットの中の飴ちゃんをゲーム会場で配るという「大阪のおばちゃん的キャラ」でYouTubeにも進出。金魚すくいが得意な奈良信用金庫の「ならっきー」、株式会社ボービックの自社プロデュースゆるキャラ「奈良犬ならっしー」、奈良健康ランドの「お風呂シカ フロロ」のほか、キャラクター名はなくても、商標や商品に鹿を取り入れる企業は古くから数えるときりがない。奈良のスーパーでは、消費税増税を前に進む電子マネーに「コジカ」の名称がしっかりついていた。

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