直観的デザインで用途が一目瞭然 筑波大の学生が作ったごみ箱に反響続々

黒川 裕生 黒川 裕生

 缶びんペットボトル缶びんペットボトル、ううう、缶びんペットボトル…。おや、あんなところに巨大な缶とペットボトルが。ごみの分別のことばかり考えていたら、ついに幻影が見えるようになってしまった。「いいえ、違います。あれはれっきとしたごみ箱ですよ」。おお、あなたはまさか、筑波大学の学生プロジェクト「つくば ごみばこ ぷろじぇくと vol.2」(@ITFgomipuro)の中心人物こと松井さん!!?

 ~(茶番終了)~

というわけで、今ネット上で大変な注目を集めているこのごみ箱。5月20日に同大の中央図書館前にお目見えするや、その直感的かつ愛らしいデザインがSNSなどで瞬く間に大きな反響を呼んだ。同大の学生たちが自主的な活動を展開する「T-ACT(つくばアクションプロジェクト)」の一環で制作されたという。企画した松井さんに話を聞いた。

 -どうしてこのようなごみ箱を作ったのですか?

 「私は視覚障害のある学生さんをお手伝いする『ピア・チューター』に登録しているのですが、登録条件として受講が義務づけられている講座で、弱視歩行体験というものがあり、それがきっかけで企画に至りました」

 -弱視歩行体験では、おそらくいろいろな問題点が見えたと思います。その中で特にごみ箱に着目した理由、さらには、ペットボトルと空き缶用に焦点を当てた理由を教えてください。

「普段何気なく使っているごみ箱なのに、体験ではどれがどれか全くわからず非常に困惑しました。その中でもトイレの標識や燃えるごみ、燃えないごみのごみ箱に使われているような赤や青は比較的わかりやすかったことから、初めは原色に近い表示がいいのではないかと思ったのですが、色覚異常があれば色の違いはわかりにくく、全盲であればそもそも視覚情報が得られません。そこから、形にも差をつけることで視覚だけでなく触覚でもわかりやすいものができればよいのではないかと考え、“ごみの形をそのまま模したごみ箱”を思い付きました」

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