スタートレック機関長も、女優・島田陽子は生前申し込み
宇宙葬は1997年にはじまり、2007年に米人気SFテレビシリーズ「スタートレック」で宇宙船の機関長「スコッティ」役だった故ジェームズ・ドーハンさんらの遺灰を積んだロケットが打ち上げられ、話題となった。
日本では5年前に銀河ステージがサービスを開始した。これまでに17人の遺灰が宇宙へ。今年は富田さんの遺灰を含め10人を予定しており、年々認知度が高まっている。また、生前での申し込みも可能で、国際派女優の島田陽子がすでに申し込みを済ませている。
「自分は忘れられている。空を見て思い出してほしい」
生地さんによると富田さんは生前、「一度は野球の世界で輝いた。ライバルだった星野仙一、山本浩二、田淵幸一は引退後も(指導者として)活躍したが、自分は忘れられている。空を見て思い出してほしい」と言って、宇宙葬を希望したという。のん子夫人も「ずっと空で輝いていてほしい。富田勝という名前を忘れないで」と話していた。
◆南海、巨人などで活躍
富田勝(とみた・まさる)1946年10月11日生まれ、2015年5月26日没。大阪府出身。1968年度ドラフト1位で南海に入団。70年には23本塁打を放った。73年から巨人に移籍。76年に日本ハムへ移り、77年から2年連続で打率3割以上をマークした。81年から中日でプレーし、82年に引退した。81年に史上2人目となる12球団からの本塁打を達成。通算1303試合に出場し、打率.270、107本塁打、451打点。引退後は野球解説者やタレントとしても活躍。
◆45~250万円 選べる4つのプラン
★宇宙葬プラン 銀河ステージでは4つのプランを用意。高度100キロを超え宇宙空間で散骨する「宇宙飛行プラン」45万円、人工衛星に遺灰を搭載、スマートフォンアプリで現在地が分かる「人工衛星プラン」95万円、月面まで運ぶ「月旅行プラン」250万円、宇宙帆船で宇宙の果てを目指す「宇宙探検プラン」250万円。価格はいずれも税別。
★遺灰は専用カプセルに 遺骨をパウダー状にした遺灰1グラム(標準タイプ)を収納カプセルに。打ち上げ失敗に備え、予備カプセルも用意する。打ち上げ後は証明書が発行されるほか、現地で見学できない場合、打ち上げ時の動画を収めたフォトフレームが送られる。