「来夢は、宿泊のお客様がチェックアウトするときに、タタタッと駆け寄ってきて、私と一緒に玄関でお見送りすることがよくあります。姿が見えずどこに行ったかなと探すと大抵、仏壇の前で寝ていますし(笑)。たぶん祖母の生まれ変わりじゃないかと思うんですよ。『私も困難を乗り越えられたんだから、あなただってきっと頑張れるわ』って、来夢になって見守ってくれているような気がしてならないんです」(同)
猫が苦手な人やアレルギーの人に配慮し、現在、来夢は宿の建物内には入れないようにしている。普段は名物の地獄蒸し釜があるテラスなどでくつろいでいることが多い。「支えてくれた多くの方々に感謝しながら、これからも来夢とともに、曽祖父から続く145年の歴史をつないでいきたいです」と本田さんは話した。
*「御宿 ゑびす屋」大分県別府市明礬4組 電話0977-66-0338