別府の鉄輪温泉の”支配にゃん”と”みにゃらい女将”

九州温泉ねこめぐり

西松 宏 西松 宏

 温泉天国・九州の各県にある泉質のいいお湯と宿の看板猫を訪ね歩く新連載「九州温泉ねこめぐり」。第1回目は、大分県別府市の鉄輪(かんなわ)温泉にある旅館「かんなわ ゆの香」のかぼす(オス、4歳)、ゆず(メス 1歳)の2匹だ。

 「”支配にゃん”の『かぼにゃん』と、”みにゃらい女将”の『ゆずにゃん』です!」飼い主の女将・葛城さや香さん(43)とご主人で3代目の剛さん(46)が、2匹の写真入り名刺を差し出し、こう紹介してくれた。2匹の名前はともに大分の特産品にちなんでいる。

 大分県別府市の鉄輪温泉は、街のあちらこちらから湯煙が立ちのぼり、噴気、熱湯、熱泥が地面から噴出する「地獄」めぐりで有名だ。バスターミナル横にある旅館「かんなわ ゆの香」は昭和30年代に創業し、2006年にリニューアルオープン。大正ロマンの雰囲気が漂う館内は居心地よく、猫ともよく似合う。大浴場と家族湯があり、ナトリウム・塩化物泉でメタケイ酸が含まれ、「美肌の湯」と評判だ。

 ちなみに葛城さん夫婦はともに、別府の88湯や、九州各県の88湯をめぐった人に与えられる「別府八湯温泉道名人」、「九州八十八湯めぐり泉人」の称号を持つ温泉通でもある。

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