国内21番目の世界遺産として2017年7月に登録された「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡県宗像市、福津市)が人気をキープしている。登録時の多大な経済効果が見込める一方、その後の反動が懸念される世界遺産ブランド。廃れないカギは“オール宗像”による取り組みにあるようだ。
世界遺産に登録されれば、国内外から観光客が集まり、大きな経済効果が見込める。実際に「神宿る島」宗像・沖ノ島にも特需があった。登録直後の訪問者は前年の1万0589人から3万0131人へと3倍に。地元で観光客のガイドをする「宗像歴史観光ボランティアの会」の船村浩由会長(72)も「ガイドの件数も前年の405件から1195件へ。こちらも3倍増。沖ノ島は“海の正倉院”と言われてます。金の指輪はお見逃しなく」と話した。
ただ、怖かったのは、その反動だ。昨今では登録から1年ほどで急激に下火になっているケースもなくはない。そんな中で「神宿る島」宗像・沖ノ島は思った以上に善戦している。