国連からの正式指名を受け、日本人デザイナーとして初めて本会議場で「愛と平和、そしてビューティー」というテーマでファッションショーを開催。平和のシンボルとして制作した3億円の真珠のドレスも話題になった。また巨大なクリスマスツリーで有名なロックフェラーセンター前で、花の女神をイメージした48体の色違いのドレスはショーの後、45日間展示され、300万人が来場した。
やがて敏腕弁護士のロイ・P・ミラーさんとセレブ婚。住まいもグレードアップし「自由の女神」を間近で眺められるマンションでは、往年の名野球選手、ジョー・ディマジオ氏がいた。その後はアメリカンドリームの象徴ともいえるトランプタワーの住人に。当時の“隣人”はジャネット・ジャクソン、リサ・ブライトマン。上階にはスティーブン・スピルバーグやビル・ゲイツ、マイケル・ジャクソン、ソフィア・ローレンらがいた。
しかし、幸せの日は長くは続かない。最愛の夫が難病の肺高血圧症にかかり、闘病の末、帰らぬ人に。これを機に25年住んだニューヨークを離れ、2013年に帰国。喪失感にさいなまれ、むなしい日々を過ごしていたが、タイのホテルオークラからウエディングショーの依頼を受けたことから少しずつ立ち直り、2015年に大阪で「AKEMI S. MILLER BEAUTY STUDIO」を設立した。
ニューヨークではファッションだけではなく、5番街でトータルビューティーサロンを主宰。いま、その技術、知識、感性を日本の女性に提供している。本場仕込みの美容術を体験したある女性は「鏡に映った自分を見て涙が出た」と目を輝かせた。
この14日には新スタジオをオープンさせ、スキンケア商品も開発・プロデュース。来年は1月大阪撮影会、3月東京、4月ハワイ、5月大阪でフェイスデザインセミナーを開き“アケミ流”を広めていく。
「人生100年の時代に入りました。生き方も美容もどこかでリセットアップが必要。日本の女性にもっと世界レベルで美しくなってもらいたいんです」
リセットアップは一念発起した自身の経験も踏まえたもの。ともあれ、女性が美しくなれば男性陣もうれしい。
◇「AKEMI S. MILLER BEAUTY STUDIO」電話06(6949)9194