目の前で大切な人が倒れたら…命を左右する救命処置 日頃からの意識が重要

町医者の医療・健康コラム

谷光 利昭 谷光 利昭
万一に備えて意識を持っておきましょう
万一に備えて意識を持っておきましょう

 講習会は、医師会、日本赤十字社、消防署などで受けることができます。最近はAEDが置いてある施設も増えていて、心肺蘇生の成功率を高めている要因の一つです。意識がなく、倒れている人を見かけた場合はできるだけ多くの人に助けを求め、安全な場所に移動することが大切です。これがポイントです。

 倒れている人の命を救助することは大切です。けれど、車が往来する暗い場所や土砂崩れが起こる場所で心肺蘇生をしていると救助している人にも被害が及ぶ二次災害が起きてしまうことがあるのです。ですから、まず危険な場所から離れることが最も重要です。

 意識がなく、呼吸停止をしていれば素早く心臓マッサージを開始します。この際に人工呼吸は必ずしもしなくてかまいません。B型肝炎などの感染症があり、口から血を流している場合などは、感染する危険があるからです。

 AEDがある場合は素早く装着し、器械の指示に従います。なければ、救急車が到着するまで心臓マッサージを続けます。それ以上の詳細は講習会などに譲りますが、大切なことは、日頃からこのような意識を持つこと。みなさんも忙しいとは思いますが、少し時間を作って講習会を受けて頂きたいと願っています。

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