Googleマップの情報を勝手に改ざん 銀行に電話をしたつもりが振り込め詐欺に…被害どう防ぐ?

川上 隆宏 川上 隆宏
Googleマップなどの地図サービスは、暮らしに欠かせなくなった(Maksym Yemelyanov/stock.adobe.com)
Googleマップなどの地図サービスは、暮らしに欠かせなくなった(Maksym Yemelyanov/stock.adobe.com)

 Googleマップを悪用した新種の振り込み詐欺が増えているといわれています。ユーザーが「情報の修正を提案」できる仕組みを使い、地図上に表示される銀行の電話番号を勝手に改ざん。ユーザーがその番号に電話をすると、悪意をもった犯人につながってしまい、暗証番号を聞き出されるなどの被害を受けてしまうこともあるそう。この場合、被害者は自ら銀行だと思って電話をかけているため、まさか自分がだまされているとは気が付きにくいそうです。このような被害にあわないために、私たちはどのようなことに気をつければよいでしょうか。ITジャーナリストの三上洋氏に聞きました。

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 Googleマップなど地図サービスを悪用した詐欺は「リバースビッシング」と呼ばれる。インドで多く発生していたが、最近は日本を含めたアジア太平洋地域全域に広がりつつあると、最近も情報セキュリテイ企業が警鐘を鳴らしていた。ビッシングとは電話など音声を使ったフィッシング詐欺のことで、振り込め詐欺の一種といえる。犯罪者側が電話を受けるためリバースという表現が使われている。

 かねてから、Googleマップに表示されている情報が書き換えられるトラブルは多く起きている。お店の電話番号や営業時間を何度も書き換えられ、正しく直しても間に合わない、いたちごっこのようになってしまったケースもあるという。

 Googleマップに表示する情報は、「Googleマイビジネス」というサービスを通して、お店や企業のオーナーが自分たちの情報を登録できるようになっている。オーナーは郵便などで本人確認をした上ではじめて情報が入力できる。一見しっかりとした仕組みだが、それらの情報が表示されるマップ側には、一般ユーザーだれもが「情報の修正を提案」できるボタンが用意されている。実際に、入力された修正情報が地図に反映されるかどうかはGoogleの判断だが、問題のある修正がいくつも起きているという。

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