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約1000万円のフォルクスワーゲン ID. Buzzに試乗したら…想像以上だった!! 世界的も稀なミニバンのBEVの実力は

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

カジュアルで解放感あふれるインテリア

ID.バズのインテリアは、外観のイメージ通り非常にカジュアルな仕上がりである。ボディカラーと連動したインテリアカラーがシートやドアパネルに採用され、開放感あふれる空間を演出している。

国産ラグジュアリーミニバンの豪華絢爛で重厚感のあるインテリアと比較すると、その方向性は対照的だ。むしろ、ID.バズのようなカジュアル志向の内装は新鮮に映る。一方で、アルファードやヴェルファイアのようなラグジュアリー志向を好むユーザーにとっては、やや物足りなく感じる可能性もある。

インパネデザインは、フォルクスワーゲンの特徴ともいえる水平基調で構成され、広がりを感じさせるレイアウトとなっている。上下に分割されたような造形が特徴的だ。素材はラグジュアリー感こそ強くないものの、シンプルで質感も一定のレベルに保たれており、チープな印象は受けない。

インパネ中央には、12.9インチの大型タッチスクリーンが配置されている。機能性という点では十分だが、デザイン自体は比較的オーソドックスであり、コンパクトカーにも見られるレイアウトだ。

ID.バズ プロ ロングホイールベースは新車価格が約1000万円に迫るモデルであることを考えると、外観同様、もう一歩踏み込んだ個性があってもよいと感じる部分でもある。すでにBMWやアウディなどのプレミアムブランドでは、コンパクトカーでもメーターとディスプレイを一体化した先進的なインターフェースを採用し、ブランドごとの個性を打ち出しているためだ。

ID. Buzzの乗降性

運転席は開放感に優れる一方で、乗り込む際にはややハードルの高さを感じる。ドアを開けると、運転席は見上げるような位置にあり、一般的な国産ラグジュアリーミニバンとは異なる印象を受ける。

その感覚は、ハイエースのような商用バンに近い。乗降時には体を引き上げる動作が必要になるが、乗降用グリップが見当たらない点はやや気になるところだ。結果として、ステアリングに手を添えながら乗り込む場面も想定される。

BEVは床下に大容量バッテリーを搭載するためフロアが高くなる傾向があるが、ID.バズはその中でもフロア位置が高めで、乗降性という観点ではやや工夫の余地がある。後席についても同様で、大人でも足をしっかり持ち上げて乗り込む必要があり、高齢者や子どもにとってはやや負担となる可能性がある。もう一段低いステップがあれば、より扱いやすくなるだろう。

生産を商用車部門の工場が担っていることもあり、設計思想としてはバンの延長線上にあると考えられる。

一方で、乗り込んでしまえば印象は大きく変わる。高いアイポイントにより、国産ラグジュアリーミニバンを上回るほどの良好な視界が得られる。この見晴らしの良さと開放感は、大きな魅力だ。

ID. Buzzの室内空間と使い勝手

後席は、2列目がベンチシートの3人掛け、3列目が2人掛けの構成となる。全幅1985mmというワイドなボディを活かし、どの席でもゆったりと座れる空間が確保されている。足元スペースにも余裕があり、国産ラグジュアリーミニバンと比較しても広さに不満はない。

2列目および3列目シートを折りたたむと、フルフラットに近い広大なスペースが出現する。2列目がベンチシートであることもあり、車中泊用途にも適している。大人2人に加え、小さな子どもであれば3人でも就寝できそうな広さだ。

ただし、100V/1500Wのアクセサリーコンセントが装備されていないため、キャンプなどで家電製品を使用する用途では制約がある。この点は惜しいポイントといえる。

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