夏休みが終わる時期は、子どもや若者の生活環境が大きく変わります。学校生活の再開を前に、家族との関係や生活リズムに変化が表れるケースもあります。株式会社RCL(東京都港区)が2025年5月から2026年4月までに寄せられた家出・失踪に関する519件の相談を分析したところ、8月と9月は相談件数が増える時期であることがわかりました。本記事では、実際の相談現場から見えてきた、失踪前の「7つのサイン」と家族が取るべき適切な対応法をまとめました。
調査は、10~90代519人を対象として、2025年5月から2026年4月までに寄せられた家出・失踪に関する519件の相談を集計したといいます。
同社が「人探し・家出相談件数」の調査データを集計したところ、「5月」(28件)や「7月」(31件)に対し、「8月」(56件)、「9月」(63件)と相談件数は約2倍に増加しています。
家族の多くは「昨日まで普通だったのに突然いなくなった」と感じます。しかし後から振り返ると、「部屋や荷物を整理していた」や「スマートフォンを家族に見せなくなった」「家族との会話が減った」など、普段とは異なる行動が確認されることがあります。
もちろん、こうした変化があったからといって、家出や失踪につながるとは限りません。
同社では、ひとつの行動だけで判断するのではなく、複数の変化が重なっていないかを日頃から見守るための参考として紹介しています。
相談事例から見えた「失踪前の7つのサイン」
1.荷物を少しずつ整理する
・机の中を片付けたり、着替え、現金、通帳、充電器などが段階的に減っていく。
2.スマートフォンの使い方が変わる
・急にロックを厳重にする、家族が近づくと画面を伏せる、深夜まで誰かと連絡を取る。
3.家庭内での会話が極端に減る
・自室にこもる時間が増え、返事をしなくなったり家族と食事を取らなくなったりする。
4.学校や職場への関心が薄れる
・これまで話していた学校や職場のことを話さなくなり、その話題自体を避ける。
5.SNSや交友関係に変化がある
・新しい知人とのやり取りが増え、誰と付き合っているかを家族に話さなくなる。
6.普段行かない場所や交通手段を調べる
・深夜バス、ネットカフェ、漫画喫茶など、家以外の滞在先を検索している。
7.睡眠の様子が変わる
・昼夜逆転したり、落ち着きなく眠れない状態が続く。
※これらの変化は必ずしも家出・失踪に直結するわけではありませんが、複数の変化が重なっている場合は注意が必要です。
家族が突然いなくなれば、「一刻も早く見つけたい」と考えるのは当然です。
家族がいなくなった際、一刻も早く見つけたい一心で「SNSで写真を拡散する」「知人に一斉メッセージを送る」といった行動に出がちですが、これには慎重になる必要があります。
本人が投稿を目にした場合、「みんなに知られてしまった」「もう帰れない」と感じ、帰宅への心理的なハードルが高くなる可能性があるためです。
また、SNSに一度投稿された写真や個人情報は、本人が帰宅した後もインターネット上に残ってしまう可能性があります。
いなくなったら、まず警察へ
家族がいなくなった場合、同社は警察への行方不明届の提出を勧めています。特に未成年者や、生命・身体への危険が考えられる場合には、状況をできるだけ詳しく警察に伝えることが重要です。その際には、
・最近撮影した本人の写真
・当日の服装
・靴やバッグ
・利用しているSNS
・交通系ICカードなどの情報
などを整理しておくと、その後の捜索の手掛かりになります。
家出や失踪では、本人が発見され、無事に帰宅できれば一安心です。しかし、なぜ家を出たのかという背景が解決していなければ、再び家を出る可能性もあります。
同社は、発見することだけをゴールにするのではなく、「なぜ家を出たのか」「どうすれば再び家を出ることを防げるのか」といった、帰宅後の本人と家族へのケアも重要だとしています。