「私らの卒業旅行のしおり、何回見ても神」――。
高校卒業旅行のために友人が作った、まるで大学入学共通テスト(以下、共テ)の問題冊子のような“旅のしおり”が、Xで話題です。
表紙左上には大きく「新」と記載され、「新旅程冊子」の文字。共テの問題冊子で新課程の科目であることを示す「新」の表示を模したものです。さらに「旅行開始の指示がなくても、この旅程冊子の中を見てください」といった文言に加え、解答番号と解答欄まで設けられています。ぱっと見ただけでは試験冊子と見間違えそうな完成度です。
つづいて注意事項には、「岡本が迷子にならないようにみんなで気をつけなさい」「旅行中、面白いことを言ってほしくなったら長坂に頼みなさい」「旅行中に名前が分からない電車を見かけたら田中に質問しなさい」など、メンバーならではの“出題”も。
投稿には「岡本迷子にならないように気をつけるの草(※「草」は笑いを表すネット上の表現)」「田中は鉄オタ(鉄道ファン)なんだな笑」「何年経っても見返したくなる」といった声が寄せられました。
投稿したのは、現在20歳の大学生・ひととせ(@hitotose365_501)さん。高校のクラスメート5人で出かけた卒業旅行に、このしおりを持参しました。しおりを作った旅行メンバーの1人・渡邉さんとともに、当時の話を教えてくれました。
制作にはPowerPointを使ったといい、渡邉さんは「実際の共テの表紙とにらめっこしながら、できるだけ似せられるように地道に頑張りました!」と振り返ります。
制作のきっかけは、Xで似たものを見かけたこと。「受験が終わったばかりで時間が有り余っていたのと、卒業旅行を形に残るものにしたいと思って作成しました」と渡邉さん。
完成したしおりを手にした、渡邉さん以外の4人は、そのクオリティの高さに驚いたそう。「いよいよ旅行が始まるんだという高揚感がありましたね」と、ひととせさんは当時を振り返りました。
何度読み返しても、メンバーの顔が浮かぶ
ひととせさんが特に気に入っているのは、やはり表紙の注意事項です。5人それぞれの特徴がユーモアたっぷりに書き込まれており、「旅行メンバーそれぞれの個性が詰め込まれていて、何度読み返してもメンバーの顔を思い浮かべて笑ってしまいます」と話します。
ユーモアだけでなく、実用性も抜群。別の友人が作った別冊「移動上の注意」の裏面には、乗り継ぎの時間や運賃などが細かく整理されています。旅行中も、次に乗る車両や乗り継ぎを車内で確認するなど、実際に活用していたそうです。
実は、こうした“本物そっくり”の制作物は今回だけではありません。ひととせさん自身も過去に、数学の参考書「青チャート」や英単語帳を模したプレゼントBOXを制作したことがあるといいます。身近なものをモチーフに、友人同士で遊び心のある贈り物や思い出を形にしてきました。
投稿は698万回以上表示される反響に。ひととせさんは、細かな注意事項まで多くの人が読み込んでくれたことに「驚喜しました!」と話します。制作した友人たちも反響を知り、当時の旅を懐かしんだそうです。
引用リポストでは、しおりに登場するメンバーそれぞれのキャラクターに注目する声も多く、「ほっこりしました!」というひととせさん。そして気になる“迷子注意”の岡本さんについては、「頼れる友人のおかげで、はぐれることなく無事に旅を終えることができました!!」とのこと。
受験を終えたばかりの5人だからこそ笑える共テ風の仕掛けと、一人ひとりの個性まで詰め込まれた旅のしおり。旅行を支える実用品でありながら、今もページを開けば当時の空気までよみがえる、大切な思い出の品になっているようです。