車の「乗り潰し」と「買い替え」どっちがお得? コスパやメリット・デメリットを比較

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

「車の乗り潰しと買い替えはどっちがお得?」と迷う人は多いでしょう。ここでは両者のメリット・デメリット、乗り潰し/買い替えがおすすめなケース、愛車を高く売るためのポイントなどを解説しています。乗り潰しと買い替えでの車両代のシミュレーションもご紹介していますので、参考にしてください。

乗り潰しと買い替えの判断ポイント

車を乗り潰すか買い替えるかは、以下のポイントを踏まえて決断すると良いでしょう。

・コスト面では基本的に乗り潰す方が得
・維持費があまりに高いなら買い替え
・安全性重視なら買い替えがおすすめ
・生活の変化を機に買い替えた方が良い時も

一般には、車を乗り潰した方が経済的です。ただし使用年数や走行距離が多くなるほど維持費は高くなるので、手放すタイミングも重要です。また、安全性や家族の増減といった事情から買い替えた方が良い場合もあります。

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▽そもそも「車を乗り潰す」とは

「乗り潰す」の定義は複数ありますが、最も一般的なのは「車の価値がなくなる=売値がつかなくなる状態まで乗る」ことです。

価値がなくなるタイミングは、車両により異なります。10年落ち以上・10万キロ以上の走行では、売値が少額になることが多いです。

【現在の車は10年以上でも乗れる】
車の価値が10年・10万キロで大幅に下がるのは、かつて車の寿命が「10年・10万キロ」と言われていたからです。また数字として大台に乗り、消費者から「古い」「壊れそう」と考えられがちなのも影響しています。しかし現在の車は、きちんと整備すれば13~15年以上乗れます。

【関連記事】車の寿命と耐用年数の考え方、中古車のオススメ年式

車を乗り潰すメリット・デメリット

車を乗り潰せば、コスト的には買い替えより得になる可能性が高いです。しかし安全面などのリスクもあり「総じて良い」とは言えません。

▽車を乗り潰すメリット

・車にかかる総コストを安く抑えやすい
・売却を気にせずカスタマイズできる
・愛車に対する愛着が湧きやすい

車の費用で最も大きな割合を占めるのは車両代。車を乗り潰せば、1年あたりの車両代が安く済みます。ただし、故障などで巨額の整備費用がかかるなら手放した方が良いでしょう。

▽乗り潰しと買い替えで車両代はいくら違う?

以下は、N-BOXカスタムを10年と3年で売却した場合(ともに廉価グレード、1年あたり1万キロ走行、黒色)の大まかな車両代を比較したものです。

【10年落ち(2014年式、G)】
走行距離:10万キロ
ボディカラー:黒
新車時価格:約150万円
買取価格:約11万円
(新車時価格 - 買取価格):約139万円
1年あたり:約13.9万円

【3年落ち(2021年式、L)】
走行距離:3万キロ
ボディカラー:黒
新車時価格:約177万円
買取価格:約96万円
(新車時価格 - 買取価格):約81万円
1年あたり:約27万円

※フルモデルチェンジにより、10年落ちと3年落ちではグレードや価格の設定が異なります。買取価格はガリバーの買取実績のデータより抽出し、1年1万キロ走行と想定。上記は一例であり、同条件でも同じ結果が得られるとは限りません。

上記の例では、10年落ちの方が3年落ちと比べて1年あたりの車両代が半額近くに抑えられています。年数が経過すると維持費は高くなりがちですが、大きな故障や部品交換がない限りは、乗り潰した方が得なケースが多いです。

▽車を乗り潰すデメリット

・売却による収入が期待できない
・全体的に装備が古くなる
・維持費がだんだん高額になる

車を乗り潰せば売却額が殆どつかず、次の車の購入費や、他の用途に充てることはできません。

また、乗り潰せば全体的に装備が古くなり、安全性や燃費性能が損なわれます。いずれは修理や部品交換も必要になり、さらに13年など決まった期間を超えれば税金も高くなります。

【関連記事】軽自動車の買取相場|10年落ちや15年落ちはいくらで売れる?

【次の車の価格を抑えるなら中古車に】
車を買うときに充分なお金がない場合は、中古車を検討しましょう。新車よりも車両代を抑えられ、なかには50万円以下で買える車両もあります。同じ車種でも自分の予算に合わせて車を選べる点がメリットです。

なお購入時は、いざ売却したくなった時に高く売れるよう、リセールバリューを考慮することもお勧めします。

【関連記事】人気中古車おすすめ18選!予算別のコスパ最強車種はどれ?

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