「礼儀やマナーに気を使わない外国人旅行者が増えた」その結果…「京都は私の“Home”」と語るベルギー人女性が見た変化と憂い

平藤 清刀 平藤 清刀

国際色豊かなヨガ&ピラティススタジオのレッスン風景

京都へ移住したバネッサさんは、下京区にヨガ&ピラティススタジオ「Happynes't」を開いた。生徒さんの約90%が女性で、年齢層も20~60歳代と幅広い。内訳は、日本人が55%、外国人は日本在住・旅行者あわせて45%ほどだという。

取材に訪れた日は、ヨガのレッスンが行われていた。この日の生徒さんは、女性5人と男性1人。国籍は日本、韓国、アメリカ、スペイン、ドイツ。レッスンはほぼ英語で行われるが、日本人の生徒さんのために、時おり京都弁訛りの日本語も交えて行われる。

ヨガは深いリラックス感をもたらし、呼吸と集中を通して心を空っぽにしてマインドフルネス(ただ目の前のことに集中する状態)を実践できるとのこと。

レッスンの終わりにはバネッサさんが点てる抹茶を皆でいただきながら、生まれ育った国の違いを超えて和やかに語り合う時間が設けられている。筆者は英語が全くできないが、バネッサさんの朗らかな性格も相まって、筆者の意識もその場に溶け込んでいるような、不思議な幸福感を覚えるひと時だった。

「いつか本格的に茶道を習いたいですね」

京都を「Home」というバネッサさんが、今後日本でやりたいことを聞いてみた。

「ベルギーでは多くの企業がランチタイムにヨガクラスを提供しており、社員がリラックスし、より効率的に仕事ができるように配慮しています。私たちもそのような企業向けのサービスを開発したいと考えています。オフィスに出向いて、希望する社員に週1回ヨガやピラティスのクラスを提供し、職場のウェルネス(より良く生きようとする生活態度)、ひいては幸福感を向上させるお手伝いがしたい」

バネッサさんの言葉からは、日本人が気づかなかった日本人像が見えてくる。そして職場のウェルネスを向上させるためのサービスは、今の日本に是非展開してほしいサービスだと感じた。

▽Happynes't
https://www.happynest.co/ja

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