生後まもなく置き去り「ネズミと見間違えるほど」だった子猫は、ココア色の毛並みの美猫に 寄り添い続けた家族との絆 

渡辺 陽 渡辺 陽

2017年7月、千葉県に住むMintonさんは、父親の買い物に付き添った道中、実家の敷地内から聞こえてくる小さな猫の鳴き声に気が付きました。その声はずっと続いていたため、買い物を終えた後も耳に残っていたといいます。

そして6時間後、再びその鳴き声が聞こえたことで、母猫に置き去りにされた赤ちゃん猫であると確信し、迷わず保護する決意を固めました。

「捕まえたときは本当に小さくて、まるでネズミかと思うほどでした」

ここあちゃんは生後わずか2〜3日で、母猫に置き去りにされたとみられました。夏の暑い時期ではあったものの、あまりに幼い体は寒さにも弱く、Mintonさんはお湯を入れたペットボトルをタオルで包み、ここあちゃんが寄り添えるようにしました。

体をぬくめられるその小さな工夫が、ここあちゃんの心にどれほどの安心感を与えたことでしょう。

赤ちゃん猫の世話は想像以上の手間を要しました。ここあちゃんが「ピャーピャー」と小さく鳴くたびに、Mintonさんと娘さんは交代で3時間おきにミルクを与える生活を始めました。

ミルクの時間には丁寧におしっこやうんちも手伝い、必要な栄養が詰まった特別なミルクを惜しみなく用意して、ここあちゃんの健康な成長を願いました。

そんな愛情いっぱいに育てられたここあちゃんの名前の由来は、その美しい毛色が「ココア色」だったことから。さらに、「誰からも愛される存在になってほしい」というMintonさんの願いが込められています。その名前の通り、ここあちゃんはすくすくと成長し、Minton家の家族全員に愛される存在となりました。

運命的にMintonさんと出会い、愛情に包まれて育ったここあちゃん。今では家族の中心となり、温かい絆を築き上げています。Mintonさんにとってここあちゃんは、小さな命の尊さと深い愛情を教えてくれたかけがえのない存在です。

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