22万人注目のTikToker山田飛鳥。さんが恋愛エッセイ「この恋の結末は私が決める」現代の恋愛指南本

ゆきほ ゆきほ

――制作にあたって、大変だったことはありますか?

山田さん:動画と被らないように気を付けました。目次はKADOKAWAさんが決めてくださったので、それに答えていく形で制作していったのですが、動画と同じことを言っていては書籍としての旨味が無いですよね。動画と同じ質問でも、かなり掘り下げた内容になっています。アドリブも多くて、昔の動画とは全く違うことを書いているのかもしれません(笑)。

――エッセイとは謳いつつ、“二度目のデートは水族館に行きましょう“など、実用書のような具体的な指示が書いてありますね。

山田さん:恋愛エッセイって山ほど発売されてるんですよ。自分を見つめなおしましょうとか、前を向きましょうとか。でも抽象的でエモいのは、僕はあまり好きじゃなくて。経験を濁して書いてあるだけで良くわからない。最近の若者って、こうしなさい!て言われた方が分かりやすいと思うんですよね。だから動画配信と同じく、具体的なアクションを提案して、他の恋愛エッセイとの差別化を図りました。

――どこに一番注目してほしいですか?

山田さん:“はじめに”ですね。

ここを読んで合わない!と思ったら、もう合わない。SNSから見える他人の恋愛はダイジェスト版なので羨ましく思っても仕方ないってことです。この本の要点が、実は最初に詰まっているんです。

――プロローグの“みなさんが自力で恋愛をできるようになってほしい”という文章も印象的です。

山田さん:質問のDMが来て、返信して、それがきっかけで付き合えたカップルって沢山いるんですよ。でも僕が忙しくなってDMの返信を全員にできなくなったら、別れるカップルも多くて、捨てられちゃう。ただの相手越しに見える山田飛鳥と付き合っていただけ、ということですよね。それでは何の意味も無いので。

だから、具体的な指示は書いてあるのですが、最後の一手までは書きませんでした。一文に対して、自分で二、三文補足しないと分からないはずです。自力で打開策を見つけないといけないんです。自分で考えてもらうために、あえて答えになるような文章を消したりもしました。だから実用書、How to本より、問題集に近いかもしれません。

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