銀行に新札がなかった…「新券終了」の貼紙 「お年玉はどうすれば」最終手段を試してみたら

宮前 晶子 宮前 晶子

お正月を数日後に控えた年の瀬。お年玉用の新札を手に入れようと、銀行に行ったら、両替機の前には行列が。列に並ぶことをあきらめて訪れた別の銀行は、千円・五千円・1万円すべての「新券終了」のお知らせが掲出されていました。

「どうしよう?」と途方にくれ、検索してみると「自宅でピン札にする方法」というのがあるようです。そこで、家にあるものを使ってピン札風にできるのか、実験しました。

自宅にあるものでピン札風に

まず、しっかり折り目のある、シワが多いなどそもそも状態が悪いお札は難しいと考えて、ピン札風にしたいものをしっかりと厳選しました。

【準備したもの】
●アイロン、アイロン台、あて布(もしくはヘアアイロン)
※アイロンまたはヘアアイロンは、低温に温度設定できるものがおすすめ。高温でお札にあてると、焦がしたり変質したりすることもあるので注意してください。

●大根おろしの絞り汁(もしくは水)とキッチンペーパー

●本、本に載せる重しとして使えるもの(筆者は3kgのお米が入った米袋)

【手順】
1:大根おろしの絞り汁(もしくは水)をキッチンペーパーに浸し、お札をまんべんなく濡らす。

2:アイロン台に1のお札を置いて、上からあて布を被せて、アイロンをあてていく。少しずつ動かしながら、シワを伸ばすような感じで。※スチーム機能はお札を縮めるので使用不可。

(ヘアアイロンを使う場合:低温設定のヘアアイロンに1のお札を挟み、シワを伸ばす。)

※五千円札・一万円札には偽造防止のためにホログラムがあります。ホログラムは熱に弱く、自動販売機やATMで読み取りができなくなるので、その部分はアイロン使用を避けてください。

3:アイロン(ヘアアイロン)でお札を真っ直ぐに。実はこの時点できれいになるかと期待していたのですがまだならず。若干シワやよれが気になります。もしも、ここである程度きれいになっていたら、そこでやめてもOKではないかと思います。

4:本に挟み、上から重しを載せる。半日〜1日ほど放置。銀行で交換する新札(ピン札)と遜色ない仕上がりになりました。

◇ ◇

ちなみに、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の場合、それぞれのキャッシュカードを持っていても両替機で1日1回限り、11枚以上であれば手数料がかかります。キャッシュカードを持っていない場合、また両替機がない店舗に関しては窓口での対応になりますが、有料となり、新札にするのにお金がかかってしまいます。

最近はお年玉の受け渡しをキャッシュレスにする人もいます。しかし、2024年のお年玉に関するアンケート(注1)では、「日本の伝統的な習慣だから」「お金のありがたみがわかるから」などの理由で「お年玉は現金で渡したい」派が88.0%という結果に。また、受け取る側も、88.3%の人が現金でもらうことを希望。キャッシュレスが浸透してきたとはいえ、お年玉では現金というのがまだまだスタンダード。

それなら、やはり新札で渡したいもの。「準備できなかった」「両替機が利用できる時間に銀行に行くのが難しい」「手数料を出してまで…」という人は、今回、ご紹介した方法を試してみてはいかがでしょうか?

(注1)お年玉をあげる側である30歳以上の男女、お年玉をもらう側である15~24歳の男女 サンプル数:800名(お年玉をあげる側:400名、お年玉をもらう側:400名) 調査期間:2023年11月29日~2023年11月30日 調査方法:インターネット調査 (株式会社エイチーム、調査委託先:アイブリッジ株式会社(freeasy))

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