阪神タイガースとオリックス・バファローズのリーグ優勝を祝う記念パレードにかかる費用のクラウドファンディング(CF)が11月30日午後11時、静かに終了した。目標金額5億円に対し、集まった寄付は1億413万2000円。結局、21%にも届かなかったことになる。
記念パレードは11月23日、大阪・御堂筋と神戸・三宮で同時開催され、主催者発表で合計100万人が来場。主催は関西経済連合会や大阪府、兵庫県などでつくる「兵庫・大阪連携『阪神タイガース、オリックス・バファローズ優勝記念パレード』〜2025年大阪・関西万博500日前!〜実行委員会」で、交通誘導や安全管理などに必要な約5億円の費用は企業からの協賛やCFで賄う、としていた。
しかし、パレードに大阪・関西万博のPRを絡めようとする大阪府などの姿勢に、野球ファンなどから批判や不満が噴出。3000円から1000万円まで8段階、金額によって限定オリジナルデザインのキーホルダーやTシャツ、ユニフォームなどのリターンが用意されたCFも開始当初から伸び悩み、パレード本番を終えた後も低迷したまま締切を迎えた。
このプロジェクトは目標金額の達成の有無に関わらず実行者が支援金を受け取る「All in方式」。主催者は「公金の投入はなく、目標金額に届かなかった場合でも企業協賛を募り、予定通りの内容で実行する」としていた。関係者によると、企業からはすでに4億円を超える協賛金が集まっているという。