山に捨てられ、足をケガ「助けて」と現れた猫を保護 今では先住猫2匹に囲まれ幸せに暮らす

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

この店をオープンしたのは2021年4月。猫好きのお客さんと話をするうちに気づいたことがありました。それは意外にも一般の方は、猫を家族に迎えるとき、保護猫団体や保健所から譲渡してもらう選択肢があることをあまり知らない、ということでした。

保護猫活動をされている方々から生体販売や殺処分の現実などを聞くにつれ、猫の幸せのために、私にも何かできることがあるはずと思い、それで始めたのが猫雑貨の作家さんなどを集めてチャリティイベントを定期的に主催することと、地域の店が掲載されたパンフレットの制作でした。広告掲載していただいたり、配布店には募金箱を設置してもらったりして、集まったお金は微力ですが、猫の保護活動のために役立てています。

ポケは、車に乗る=知らないところへ連れていかれ辛い目にあう、という過去の記憶が染み付いているのか、車に乗せようとすると失禁してしまうほど怖がるため、店には連れてこられないんです。

3匹のうち、店の看板猫を務めているのがイリです。性格はびびりですが、この人は猫好きそうだなとわかると、そろっと近づいていき、おしりを差し出し「ポンポンして」と(笑)。それで軽くポンポンしてあげると、今度はコロンと横になってお腹をみせるのがイリの接客スタイルです。

店では、トルコ、アフガニスタン、ペルーなど海外から直輸入した手織りのヴィンテージラグや手刺繍のインドキルト、猫雑貨などを扱っています。ラグが毛だらけにならないかと心配される人もおられますが、猫飼いさんは「そんなの当たり前」と気にされません。気にされる方には毛が強力にとれるアイテムを紹介しています(笑)。

うちの子もお客さんの子も多くはそうなんですけど、猫ってなぜかヴィンテージものの匂いや質感が好きみたいで、気持ちよさそうに寝ていることが多いです。手仕事によって生み出された色とりどりの美しいラグやキルトは、この世に2つと存在せず、インテリアとして部屋におくだけでワクワクした気分にさせてくれます。色鮮やかなラグと猫って意外に相性いいんですよ。

【店名】「猫ノ途中」
【住所】佐賀県佐賀市三瀬村藤原3813-3
【ホームページ】https://www.nekonotochu.com

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