戦前に発行された賜金国庫債券がSNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのは古写真や古絵葉書の収集家、BESANさん(@BESAN_T)が
「78年前の本日を持って紙くずになった実家にあるコレ.…」
と投稿した一枚の写真。
賜金国庫債券とは1940年に主に戦争の論功行賞として軍人、軍属に発行された公債だが、戦後に勅令により大部分が無効とされてしまった。BESANさんの実家にあったものは支那事変で従軍記章と共に下賜されたものだそうだ。
今では紙くず同然だが捨てるに捨てられない歴史的なこの公債…。SNSユーザー達からは
「戦争負けちゃいましたからね軍票もパーだし😅」
「ヨドバシやビックカメラのポイントと一緒で、付与されたらすぐ使わないと(換金しないと)、無駄になってしまうことが多いですねー🤔」
「うちも関東震災の復興債券がわんさかありますw」
「今回のコミケでは拓銀の株券が飛び交ったとか(cちょっと大げさ?)
次回のコミケで・・・」
など数々の驚きの声が寄せられている。
BESANさんにお話をうかがってみた。
ーーご実家にこの債券があることをお知りになったきっかけ、知った際のご感想をお聞きかせください。
BESAN:実は昔から知ってました。知った時は高校生の時で、戸棚から出た時はこんなのがあるんだという感想でした。
ーーこの債券に関してご家族からお聞きになっている情報、エピソードなどありますでしょうか?
BESAN:家族はこういったものに全く興味なく、祖父母も忘れていた感じです。ちなみに実家には使いかけの衣料の配給切符もあります(笑)。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
BESAN:今回投稿したのはただの思いつきで、ここまで反応あるとは思いませんでした。
◇ ◇
賜金国庫債券は公債としての価値こそ失われてしまったが、各種オークションサイトやフリマサイトで取引はされている。決して高価ではないが、処分に困っている方がいればぜひ参考にしていただきたい。
なお今回の話題を提供してくれたBESANさんはブログ「まちかどの西洋館別館・古写真・古絵葉書展示室」で数々の古写真、古絵葉書を紹介している。いずれもたいへん貴重なものばかりなので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
BESANさん関連情報
Twitterアカウント:https://twitter.com/BESAN_T
ブログ「まちかどの西洋館別館・古写真・古絵葉書展示室」:https://besankosyashin.blog.fc2.com/