京大の屋上で撮影した「中秋の名月」が美しすぎると話題「素敵な構図と色合い!」「まさに名月ですね」

椎名 碧 椎名 碧

「たったいま撮影した、京都の空に昇ってきた中秋の名月です」

そうポストされたのは、京都大学OASES/PONCOTSプロジェクト(@OASES_miyako)さん。投稿された写真には、京都の夜空にぽっかりと浮かぶ中秋の名月が写っています。さすがは名月と謳われるだけあり、かなり大きく綺麗な月ですね。

「素敵な構図と色合い!」
「土星🪐とのコラボも素敵」
「この世をば…歌いたくなる荘厳さ」
「まさに名月ですね🌕」

投稿には絶賛のコメントがたくさん寄せられました。ポストをされた京都大学OASES/PONCOTSプロジェクトさんにお話を聞きました。

ーー京都大学ではどんな研究をされているのでしょう?

「京都大学の白眉センターに所属している研究者です。白眉センターは研究者個人が独立して自由な発想のもとで研究が実施できる機関なのですが、私は小さな望遠鏡を用いた天体観測によって、大望遠鏡でも成し得ない宇宙の謎の解明に挑戦しています。

日頃から小さな望遠鏡を空の開けた場所に設置し、屋外の星空の下で観測するスタイルなので、暇なタイミングで星空や天体の写真を撮ることが多く、気が向いたらXアカウントでアップロードしています」

ーー写真は何時ごろどのあたりで撮影されたのですか?

「撮影地は京都市左京区の京都大学吉田キャンパスの施設屋上で、撮影日時は9月17日18時25分になります。京都の如意ヶ嶽(いわゆる『大文字山』)の山麓から中秋の名月が昇ってきた瞬間を撮影しています」

ーー写真を見た率直なご感想は?

「実はこの画像を撮影した10分ほど前まで昼寝をしていて、寝起きに寝ぼけて撮ってたので、正直にいうと撮った直後は、『ああ撮れたな』以外の感想はありませんでした。中秋の名月という季節ものだし、絵日記代わりにXに載せたのですが、
思ったよりも反響が大きくて驚いています。

多くの人々にとって最も知覚しやすい天体であり、太古から暦や宗教などを通して社会との関わりが最も深い天体のひとつでもある月は、現代社会において最も人々を魅了する天体なのだなと再確認しました」

ーー現在研究されている分野に興味を持ったきっかけは?

「もともと小さい頃から天体観測や天体写真の撮影が好きだったので、その延長で現在の仕事を行なっています。SNSに載せている写真は昔から天体写真を撮っていた『くせ』の名残のようなもので、みなさんが日常生活や出張・旅行先でスナップショットを撮るような感覚で撮っています」

ーー特にお気に入りの写真はありますか?

「以下、おすすめの写真を2点、紹介いたします。
・石垣島で撮影した夏の大三角とペルセウス座流星群(2024年8月12日撮影)
研究の合間に撮影したものですが、日頃観測を実施している石垣島の天体観測環境の良さを現す美しい写真が撮れたと思います。

・木星で発生した天体衝突の瞬間の『衝突閃光』の画像(2021年10月15日撮影)
こちらは木星への天体衝突の研究の一環で、研究用の観測装置を用いて撮影した画像です。撮影データの解析から、この閃光が、太陽系において今世紀最大の惑星衝突の瞬間に発生した『火球』であったことが判明しました」

京都大学OASES/PONCOTSプロジェクトさんは「Xアカウントは名前こそ『プロジェクト』と名乗っているものの、個人的な研究の様子を伝えるほぼ絵日記的な使い方をしています。しかし今回の中秋の名月の写真みたいに多くの人から反応をいただけることも多く、びっくりすると同時に嬉しく思っています。

これからも研究の紹介に加えてその合間に撮影した写真を、気が向いたら載せるくらいのゆるいペースでアップロードしてますので、もしよかったら今後もご覧いただければ幸いです」と話してくれました。

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