「除湿、弱風設定→節電」は都市伝説だった…?!エアコンの賢い節電方法をメーカーに聞いた

東寺 月子 東寺 月子

知っているとさらに節電&節約できる! 賢いエアコンの使い方

帰宅時の暑い部屋を一気に冷やしたい、そんな時こそ『自動」を賢く使う

「ついつい風量を強めて……となりますが、『自動』を使ってください。自動にするとスタート時は『強風』で、設定温度になると自動で風量を弱めてくれるので、うっかり『強風』のまま無駄な電力を使わなくて済みます」

部屋が冷えにくいのは室外機が原因かも!?

「エアコンの効きが悪い時は、『冷えないから』とさらに設定温度を下げる前に、室温よりも低めの設定温度の18℃~20℃で運転し、吹き口から冷たい風が出ているかどうか確認してみてください。出ていない場合は、室外機周辺が高温になりすぎて保護制御が働いてしまっている可能性も。その場合は、室外機に水を直接かけて冷やすのではなく、室外機の周辺温度を下げるのがポイント。ただし、吹き出す風を遮ってしまうのは逆効果なので、室外機の吹き出し口から1m以上離したところに『よしず』や『すだれ』などを立てかけて、室外機の周りに直射日光が当たらないように遮りましょう」

それでも冷風が出ない場合は、ガス不足など故障の可能性があるので、メーカーにて原因を確認してもらうのがいいそうです。

サーキュレーターは向きに注意!

効率よく部屋を冷やすための良き相棒『サーキュレーター』。節電にもひと役買ってくれる頼れる存在ですが、冷気と暖気は特徴が異なるため、実は季節に応じて置き場所が変わるそう。

「冷房時には冷気が部屋の下に溜まるため、エアコンと同じ向きに置いて下に溜まった冷気を押し出して壁に当てるように置くのがいいですよ。エアコンの気流が届きにくい部屋の間取りの場合は、エアコンから吹き出す気流を届きにくい方へ向けて送るのにも役立ちます。ちなみに、暖房時には暖気が部屋の上部に溜まるため、エアコンと向かい合わせになるように設置して、風向を上にし、エアコン上部に向かってに風を送りましょう」

冷房時も換気は必要! 忘れがちなので気を付けて

「長時間エアコンを使う時期だからこそ気をつけたいのが、換気なんです。2時間に1回を目安にすると良いでしょう。24時間換気などの換気設備のないご家庭では、窓開け換気が必要です。その際、エアコンから遠い場所の窓を開けるのがポイント。外の熱気をなるべくエアコン内に入れないように効果的に換気することが、節電にもなります」。

ちなみに最近はシーズン中、冷房を止めずに連続運転をしている家庭も増えているようです。運転中に発生した水分や吸い込まれたホコリなどによりエアコン内のカビの発生原因になるので、エアコンを使わずに過ごせる時間はエアコンを止めて、内部クリーン運転を行うのがおすすめなんだそう。

睡眠時のエアコン、快適に使うには?

「就寝時は、直接風を身体に当てないように調整し、タイマーは使わずに26℃~28℃、湿度60%以下での運転がおすすめです。タイマーが切れると室温が一気に上がるため睡眠中に目が覚める中途覚醒の時間や回数が増えることがわかっています。夜間は昼間に比べて外気温が低いため、昼間の約半分くらいの消費電力になりますので、就寝時には低すぎない室温でつけっぱなしがおすすめです」

エアコンの電気代を知ることが、節電&節約への第一歩

「エアコンが消費した電気代は、カタログ等に記載されている『期間消費電力量』×『電気代単価円/kwh』で計算することができます。ただし、環境や運転時間でも消費電力量は異なるため、あくまで目安です。機種によってはリモコンに電気代が表示されるタイプ、さらにはエアコン操作ができるスマートフォンアプリの中には電気代表示ができるものもあります」。

電気代が可視化されれば、節電もスムーズにできるかも!?

※電気代は、電力会社との契約やご利用の環境(室内外の温度、湿度、お部屋の気密・断熱性など)や使用状況(設定温度、運転モード、風量など)により変動します。あくまで目安です

エアコンの寿命は約10年!?

「エアコンの標準使用年数は約10年、平均使用年数は13年くらいです。冷えが弱いなど、性能が気になるようでしたら、10年くらいを目安に買い替えを検討をするのもいいかもしれません。消費電力量だけで見ると(同じタイプであれば)大きく変化はないものの、センサーやAI技術、アプリ操作など、最新機種には省エネ機能が充実しています。リビングなどエアコンの使用頻度が高い部屋では、『APF=通年エネルギー消費効率』が高いものが、節電効果も高いといえます」。

これだけ夏に猛暑日が続くようになると、高機能タイプに買い替えて、一気に省エネ! もアリかもしれませんね。

※APF(通年エネルギー消費効率)について参考:https://panasonic.jp/life/air/170017.html

パナソニック エアーマイスター 
福田風子さん
エアコンのプロとして活動しながら、さまざまな使い方のコツや情報を発信。パナソニックのウェブサイトでも、有益な情報が分かりやすく解説されているので、ぜひ参考にしてみてください。

Panasonic
https://panasonic.jp/
https://twitter.com/Panasonic_cp

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