赤ちゃん鹿の誕生ラッシュ!「子鹿公開」がはじまる奈良の鹿愛護会に見どころを聞いた「マナーを守って、今だけの可愛い姿を見に来てください」

のっち のっち

「安心安全に出産と子育てができるように」と、一般財団法人奈良の鹿愛護会(奈良県奈良市)では、4月頃から奈良公園内にある「鹿苑(ろくえん)」にて、出産を控えたお母さん鹿を一時的に保護しています。そして今年も6月1日(木)〜30日(金)の間、その子鹿とお母さん鹿を見ることができる、恒例の「子鹿公開」イベントが開催されます!

「子鹿公開」って、どんなイベント?

会場は春日大社参道にほど近い「鹿苑」。国の天然記念物「奈良のシカ」の保護育成を目的として活動を行う「奈良の鹿愛護会」の拠点施設です。子鹿の特別公開期間中は、鹿苑に大集合した親子鹿が仲良くのんびり過ごしている姿を、観覧席や通路から見学することができます。

ちょこちょこと走る姿、お母さんに甘える様子、くっきりはっきりしたかのこ模様など、ぱっちりした瞳の愛らしい子鹿にキュン死させられること間違いなし! 子鹿は草むら付近で隠れて過ごす習性があることから、毎年会場では、木の根もとなどに隠れたつもりになっている(でも実は可愛いお尻が見えてたり!)というような、子鹿の微笑ましい様子が見られることも。

ちなみに毎年、会場で限定販売されている鹿のおやつを必死に子鹿に与えようとするお客さんが見られるそうなのですが、赤ちゃんはまだお乳暮らしですので、それらはお母さん鹿が美味しくいただくことになっているそう。 他にも鹿苑内にはパネル展示といった、奈良公園の鹿の生態を知ることができるコーナーなどもあり、ほのぼの楽しい必見のイベントとなっています。

運が良ければ…レアなシーンに立ち会えるかも!

「子鹿公開」の開催中、過去にはなんと出産の瞬間を迎えた母鹿がいたことも! その場に立ち会うことができた人々は感動の嵐に包まれたそうです。2023年、「鹿苑」へ保護されているお母さん鹿は164頭。さて、今年はどんなシーンが見られるのでしょうか?

「鹿苑」に保護されなかった妊娠中の鹿も

奈良公園の「鹿」と「人」が仲良く暮らす環境づくりのため、鹿愛護会では観光客との触れ合いが多い奈良公園に暮らす出産間近の鹿を「鹿苑」に保護しています。とはいえ、人間とのトラブルの危険性が低い親子鹿の場合、「野生の本来あるべき姿」として保護せずにそっと見守るというケースも。毎年そんなお母さんが約30頭ぐらいいるそう。私たちもそんな母鹿を見かけたら、近づかずにそっと遠くから見守りたいですね。

子鹿には決して触れないで! 人間が触ると母鹿が面倒を見なくなることも

鹿苑で生まれた子鹿たちは、7月中下旬頃に親子揃って奈良公園デビューします。そのかわいい姿を見ると、どうしても触ったり写真を撮ったりしたくなりますが、母性本能が強いお母さん鹿とのトラブルになる場合もあるので気をつけて。写真を撮ろうと夢中になって、背後から母鹿がやってきていることに気づかずに突進されるというケースも発生しています。

ちなみに母子鹿は「自分の子ども」「自分のお母さん」ということを認識するのは「におい」が決め手。万が一、私たちが子鹿を触って人のにおいがついてしまうと、お母さんが子鹿の面倒を見なくなることもあるそうなので、くれぐれも気をつけて。ちなみに公園デビューの直後から、お母さん鹿とはぐれてしまうケースもあるそうですが、鹿は生まれて3カ月くらいになるともう自分で草をはむことができるそう。万が一、お母さんとはぐれても自立していくということなので安心してください。

■特別公開「子鹿公開〜赤ちゃん鹿 大集合!〜」
2023年6月1日(木)〜30日(金)※月曜休
11:00〜14:00(入場は〜13:30)
鹿苑 子鹿公開会場(春日大社境内)
一般300円 高校生以下無料
主催:一般財団法人奈良の鹿愛護会
https://naradeer.com

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