住職の膝の上に飛び乗りフミフミ、ウトウト 京都・石田三成一族の菩提寺で暮らす猫 その名も「彼岸」 

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

 彼岸がこの寺にやってきた当初は、本堂で法事があると、彼岸は檀家さんたちが座っている間を「よう来たなあ」といわんばかりに挨拶して回っていましたね(笑)。みなさん、「可愛いなあ」と彼岸をなでて、彼岸も嬉しそうでした。ただ、脱走したり、襖を破ったりする恐れもあるので、今は院内ではリードをつけています。ふだんは院内奥の自宅で完全室内飼いです。

 昨秋はもみじの葉を集めて猫の肉球を描いた「落ち葉アート」を山門で披露し、ちょっとした話題になりました。昨年12月からこの4月末までは、当院が所蔵する国指定重要文化財「石田正継像」の肖像画を修復するクラウドファンディングを実施しました。経年劣化で吊るすこともできない状態で、修復には多額の費用がかかるのですが、おかげさまでたくさんの方々からご支援をいただき、目標を達成することができました。壽聖院のツイッターでは彼岸のこともよく紹介しているので、当院の周知、宣伝にすごく貢献してくれていますね。今では頼もしいパートナーです。

 1日のお勤めが終わったとき、彼岸の気持ちよさそうな寝顔を見ると、私自身、すごく癒されますし、よし、明日も頑張ろう、と心から思えます。私の膝の上に飛び乗ってくるときもあり、彼岸はしばしフミフミしてから寝に入ります。そうなると私も身動きすらできなくなってしまい、しゃあないなあ、となるわけですが、でも、そんな彼岸との時間は、私の人生の中でとても大切なひとときでもあるんです。

*拝観には事前予約が必要(「彼岸と会えるかどうかは彼岸のご機嫌、体調次第ですのでご了承ください」(西田住職)とのこと)。

【施設名】「臨済宗大本山妙心寺 壽聖院」
【住所】京都市右京区花園妙心寺町44
【電話】075-462-3905
【ホームページ】https://jusyoin.com/index.html
【ツイッター】@jusyoin

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