腰痛に悩む人が少なくない現代。慢性化するものもあれば、突然、発症するものもあります。何の前ぶれもなく、ちょっとした動作がきっかけで起こる「ぎっくり腰」は誰もがなる危険性があります。病名は「急性腰痛症」。欧米ではその症状から「魔女の一撃」「魔女のひと突き」と呼ばれているとか。
原因は内臓や脊髄の病気、疲労、肥満などいろいろ
突然、腰が痛くなるのを総称して「急性腰痛症」。ぎっくり腰もこの中に含まれます。
ぎっくり腰になった人たちに発症したときの状態を聞くと「モノを拾おうとした瞬間」「重い荷物を持ち上げたとき」「ゴルフでスイングしたはずみ」など。なかには「くしゃみをしたとたん」という人もいました。ぎっくり腰は、どんな場面でも起こるようです。また、年齢、男女問わず、なる可能性があるのも特長です。
症状としては腰の激しい痛みに襲われ、しばらく動くことが困難になる人が大半です。一種の筋肉痙攣で、筋肉が硬直して痛みを発するといわれています。原因はいろいろ。普段から腰をよく使う人は筋肉疲労を起こしてなるかもしれません。肥満気味の人や姿勢の悪い人も腰への負担が大きいので、なる可能性が高いといえます。
また内臓や脊髄などの病気から引き起こされる場合もあるので、素人判断は禁物です。ぎっくり腰になったら、専門医に診てもらうことが大切です。まずは、安静にすること。軽いぎっくり腰なら安静にしていれば、徐々に症状が緩和されていくと思います。ただし、ずっと動かないでいると、背筋などが衰えてしまう可能性があり、安静も重要ですが、痛みが緩和されたり、数日したら、少しずつでも動かせる部位は動かしておく方がいいでしょう。
腰痛ベルトなどで腰部を安定させるとラクになる人も少なくありません。ただし、別の病気が原因で起こっている場合は原因の病気を治すことが肝心です。
再発にも要注意 ぎっくり腰を予防しよう
ぎっくり腰は再発する可能性があります。再発防止や予防にも心がけたいものです。
①無理な姿勢に気をつけて
ぎっくり腰を引き起こしたときの姿勢の多くが「前かがみ」です。特に前かがみになるときは注意してください。そして、腰に負担がかかるような姿勢はぎっくり腰を引き起こしやすいので、できるだけ腰に無理のない姿勢で過ごしてください。
②ストレスの軽減を
ストレスは万病の元?ぎっくり腰の原因の一つにもなっていて、そのため、ストレスをためないことも重要です。日々の生活を見直し、ストレスの軽減に努めてください。
③肥満には要注意!
肥満になると腰への負担になり、ぎっくり腰になりやすいのです。ぎっくり腰だけでなく、健康面も考えて、肥満には注意してください。
④運動不足を解消しよう
運動不足になると、体の柔軟性をはじめ筋肉、組織が固くなるといわれています。 その結果、ぎっくり腰も引き起こしやすくなるのです。適度な運動をすることも予防につながります。
⑤規則正しい食事を心がけよう
食事も重要です。不規則な食事になったり、偏食だったり…。栄養バランスの低下が続くと筋肉疲労が徐々に蓄積されていきます。その結果、ぎっくり腰などの腰痛を招いてしまうことにもなりかねません。
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