「え?私よりも年下だったの!?」と驚いた。“極妻” かたせ梨乃(65)が、“顔面凶器” 小沢仁志の還暦記念映画『BAD CITY』(1月20日公開)に出演。韓国系マフィアの女ボス役で小沢と31年ぶりにガチンコ共演を果たした。
“還暦記念”と聞いてビックリ
かたせと小沢。かたや『極道の妻たち』シリーズ、かたや『日本統一』シリーズ。俳優としての代表作はともに同じヤクザものながらも、本格的に芝居を交わす共演はかなり久々だ。
「なによりも“還暦記念”と聞いてビックリ。小沢さんは昔から貫禄のある方だったので、私よりも年下だったの!?って」とかたせは驚きつつも「還暦でここまで動ける人は小沢さんくらい。ラストバトルなんて圧巻。スタントやCGを使うアクション映画が多い中で、すべて自分の体でやっているわけですから」と年下の小沢に賛辞を送る。
とはいえ劇中で見せるかたせの貫禄もかなりのもの。ショートカットの銀髪姿で、役名もニックネームの“マダム”のみという怪しさ全開。冷酷そうな側近のパク(本宮泰風)から拳銃をノールックで受け取って、躊躇なくブッ放つ。キャラクター造形にはかたせのアイデアがかなり反映されているという。
「マダムというキャラクターのミステリアスさを活かすために、彼女に似合いそうな皮の手袋や帽子など自分の私物を小道具として使いました。銀髪ショートのウィッグも提案させていただいて、私の今までのイメージとは違う印象。新しいことができたと思います」と私物投入で細部の質を高めた。
『極妻』時代は周囲から怖がられていたかも
キャリアを重ねたからといって手を抜くことなく、自発的に作品にコミットしようとする前向きな姿勢。かたせの“極妻”イメージは、役に近づく努力を怠らなかった結果作られたといえそうだ。
「今は明るい役を演じたり、バラエティ番組に出たりしているので怖がられることはありませんが、『極妻』時代は周囲から怖がられていたかもしれません(笑)。でもそれは怖い役に一生懸命近づいて自分をその人に変えようと思っていたから。積み重ねは大切ですね」と当時のパブリックイメージはもはや俳優冥利に尽きる勲章だ。
GOODなメンバーに感謝
ちなみにご本人は大の怖がり。『極妻』撮影時に拳銃の音にビックリして岩下志麻の背後に隠れてしまったことも…。「撮影でチャカを撃つにしても火薬が入っているので怖い(笑)。小沢さんも本宮さんもその道のプロですが、私は大きな音とかに結構ドキドキしちゃうから」と乙女チック。
側近役の本宮はカメラの外でもかたせのジェントルな側近だったようで「走って逃げる場面では本宮さんが事前に私の逃げる導線の安全チェックをしてくれて。段差や危険なところがあると、スタッフさんに溶接を頼んだりしてくれました。タイトルは『BAD CITY』なのにみんな優しかった」。気配りの行き届いたGOODなメンバーに感謝しきりだ。