歳の瀬、29日から30日は、冬型の気圧配置が強まり、西日本の平地でも雪を降らせるような寒気が流れ込むと予報されています。この冬は南国・高知市でも観測史上最高となる積雪があり、Twitterでは「我らは高知県民!雪など積もらぬ土地に生きる民。雪を知らぬ民。雪降る地の民に教えを請いたい」という南国からのSOSツイートが話題になりました。雪国の人にとっては当然の常識かもしれませんが、雪道の歩き方をあらためてまとめました。
国土交通省北海道開発局旭川開発建設部は、雪道の歩き方ガイド「転ばぬ先の知恵in旭川」(5カ国語対応)をサイトで公開しています。雪道の歩き方のコツや注意点、冬靴の選び方や転倒防止アイテムなどを紹介しています。
基本は「ペンギン歩き」。軽くひざを曲げ足の指で地面をつかむつもりで歩くと、体重が真上からかかるので滑りにくい▽左右の足幅は少し開けて20センチくらいにすると転びにくい▽歩幅が大きいと身体の揺れが大きくなり転びやすいので、つるつるの路面ではペンギンのような小さな歩幅でよちよち歩きーがポイントです。
危険な歩き方としては、重心が後ろになる反り返り歩き▽ポケットに手を入れて歩くのはとっさの時に身体を守れないため大けがのもと▽両手に荷物を持って歩くーといった例を上げています。
滑りやすい場所は
雪害対策をまとめた首相官邸のサイトによると、豪雪地帯に限らず、雪が少ない地域でも、積雪・凍結を原因とする転倒が多数発生。件数は、降雪量にほぼ比例しており、例年1~3月に集中しています。
転びやすい場所として、横断歩道の白線の上(乾いているように見えても薄い氷膜ができて、滑りやすい)▽車の出入りのある歩道(駐車場の出入口、ガソリンスタンドなど出入りする車のタイヤで路面上の氷が磨かれ、非常に滑りやすい)▽バスやタクシーの乗り場(踏み固められて滑りやすく、歩道と車道との段差にも注意)▽坂道(上りよりも下るときの方が滑って転びやすい)などの具体的な場所を示しています。
どんな靴を選べば
「滑りにくい」(防滑性に優れている)、「濡れない」(撥水性&防水性が高い)、「暖かい」(保温性に優れている)などの条件を備えた「冬靴」がベストです。
冬靴をもっていないときは、靴の裏をチェックし、ピン・金具つきの底▽深い溝のある靴▽やわらかいゴム底▽すべり止め入りゴム底であるかどうかの確認を。革靴やヒールは安全に歩くためにも避けるのが無難です。また、北海道では靴店やコンビニなどでは、自分に靴にそのまま取り付けられる靴用のアタッチメントが販売されています。「転ばぬ先の杖」の言葉のとおり、杖用の滑り止めスパイクもあります。
他にも体を守る工夫として、例えば帽子や手袋をしておくと、万が一転んだ場合でもプロテクター代わりに。雪道は歩く時もいつも以上に慎重に。そして万全の対策を。