千葉県に建てられた同社社員の自宅は、30坪の敷地に2階建て1LDKの職住一体型住宅。1階には美容師である妻の念願であった美容室を設け、生活スペースは1階の一部(主寝室、子ども部屋)と2階(リビングダイニング)に集約したといいます。
同社社員は「そんなに広い家はいらなかったんです。階段下を使ったり、空間に広がりを与えるように視線の抜けをつくったりすれば、いくらでも住み応えは高められると思いました」と説明しています。
美容室のエントランスとは別に設けられた玄関のドアを開けると、いきなり玄関ホールと収納を兼ねたシューズクローゼット(以下、シュークロ)が飛び込んできます。シュークロは玄関ホールから土間へと続き、扉の無いオープンな収納棚やコート掛けが設けられ、靴以外に、コート、傘、帽子、アウトドア用品など、さまざまなものが収納できるそうです。
また、シュークロ内にも工夫を凝らしているといい、アパレルショップをイメージし、オシャレに演出。オープンな棚や木箱・カゴを組み合わせ、家族分の靴や小物類を並べて「見せる収納」をしているといいます。
さらに、シュークロの一部はハンガーパイプになっており、スーツ類や家族のアウターもここに吊るして収納しています。玄関エリアにアウターを収納できると、花粉やウィルスをリビングや部屋まで持ち込まずに済むそうです。
リビングダイニングは、色々なものが集まる傾向があり、気を抜くとすぐに散らかってしまう空間でもあります。同社社員の自宅はダイニング横の壁が引き戸になっており、リビングクローゼット(以下、リビクロ)が設けられています。アルバムや書類、置き薬といった家族共用のものがしまってあり、「見せない収納」になっています。リビクロは、リビングダイニングに集まるものをぱっと出せてさっとしまえるため、とても便利ですっきりしたリビングダイニングを実現できるといいます。
リビクロの奥のはしごを上ると、さらに収納スペースがあります。2人の子どもの成長に伴い、収納スペースが不足することを考えて設置したそうです。ロフトは熱がこもる印象もありますが、小窓を設けることで風が抜けるよう工夫を凝らしています。
また、衣類は主寝室横のウォークインクローゼットに、家族全員分の洋服を入れて寝室クローク(以下、シンクロ)のように使用しています。ウォークインクローゼットは主寝室から独立しているため、家族全員が自由に使うことができるといいます。
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同社社員の実例から同社は「ウォークインクローゼットの収納であれば、毎シーズン大掛かりな衣替えを行う必要はなくなります。ただ、ウォークインクローゼットのスペースは限られています。衣類は収納物の1/3以上を占め、衣類の量はライフスタイルやライフステージによって増えやすく、収納不足になりやすい傾向があります。衣替えをする機会が減ったとしても、日ごろから衣類の量を把握しておくことは重要です。定期的に、着る機会がなくなってしまった服や着ることができない服がないか見直してみましょう」と説明。
さらに、「収納する際に服をたたむか吊るすかは、服の種類や素材、人によっても異なります。『たたむ派』は引き出し、『吊るす派』はパイプを多めに計画するとよいです。『吊るす派』の目安はパイプハンガー1mあたり約15着、個人差はあるので注意しましょう。トップスやボトムスなど丈の短いものは、上下2段にパイプを設けると収納量を増やすことができます」とも述べています。