日本の出汁文化と水の硬度の関わりがSNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのは
「今さっき、日本に来ている外人に聞いたんだが、
『日本の水、軟水なのすげぇな!ダシがめっちゃでるよ。アメリカじゃダシなんか出ねぇよ!』と言われて、日本の出汁文化が珍しいのこれ、軟水のせいじゃねぇのと思うなど。」
という島国大和さん(@shimaguniyamato)の投稿。
確かに出汁を煮出すのに使う水は硬度0~30くらいの軟水が適していると言われる。日本の水は沖縄を除きほとんどが軟水であるのに比べ、アメリカやヨーロッパの水は硬水であることが多いので、水の硬度と食文化の成立には大いに因果関係がありそうだ。
島国大和さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「硬水だと出汁でないんだ…初めて知ったであります」
「同じ日本でも地域・水系によって水の硬度が違うので、お茶や料理は地域によって微妙な味の差が出るそうです(なお、米国でもたとえばニューヨークの水道水は軟水だと)」
「特に昆布出汁は硬水に含まれるカルシウムと昆布のミネラルが結合し、アクと磯臭さがでて旨味がうまく出ません。関東は硬水寄りのため昆布出汁が美味しく出ないので、鰹出汁文化が定着したとの事でした」
「沖縄は浄水場で硬度低減化が図られているようですね。井戸水を使っていた頃の料理文献を見ても、特に硬水で困っていた様子は見られないので、従前よる海外の硬水と比べたら硬度が低かったのでしょうね」
「同じ感じでお茶も硬水で入れるとクソ不味くなるよな この前コントレックスで1L分の茶作ってみたけど不味すぎてすぐ捨てたわ」
など数々の声が寄せられている。
今回の反響について「特につぶやいたままですが、予想以上に多くの反響があったので以外でした」と島国大和さん。
島国大和さんはこの他にも以下のように考察しているが、読者のみなさんはどのようにお考えだろうか。
「逆に言うと、肉煮込む料理は硬水向きだよね。(トンポーローとか)塊肉を硬水で煮込むと柔らかくホロホロになりやすい。
(中略)
硬水はアクが出やすいから、日本食が軟水ベースで繊細な味を追うのはなんとなく理解できる」
「日本茶がミルクも砂糖も入れないのが基本なのも軟水だと渋くならぬってのが大きそう」
スーパーマーケットやコンビニエンスストアではさまざまな硬度の水が売られているので、料理をする際に使い分けてみると面白いかもしれない。
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【島国大和さん関連情報】
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