「商いは正直が第一」ということわざがあります。商売とは正直に、誠実に行い、顧客の信用を得ることが第一の条件であるという意味ですが、それを地で行く話題がSNSで報告されました。Twitterユーザーのlasagna(@1245abde__)さんが、家電量販チェーン「ケーズデンキ」の長野西和田店(長野市)のパソコンコーナーで見つけたとあるポップ。それは率直にしてユーザー目線に立ったものでした。
「必要最低限の性能ですが、携帯性はバツグンです!(★★☆☆☆)」
「必要最低限度の性能の為、処理速度は遅いです。(★☆☆☆☆)」
「性能は非常に低いため、時間にゆとりのある方向け(★☆☆☆☆)」
メーカーにとってはシビアですが、商品選びに悩むユーザーには心強いアドバイス。4月28日にオープンしたばかりの同店に友人と訪れたlasagnaさん。「商品の性能を正直な評価をしていて、包み隠さず教えてくれる感じが他とは違うな」と感心し、「ケーズデンキ、好きになった。」とツイートすると、9万超のいいねがつきました。lasagnaさんに聞きました。
ー簡潔にして当を得た商品説明ですね
「どの量販店に行っても『このPCは安いのでおすすめですよ』と耳にします。PCをよく知らない人だと『高い』か『安い』なら『安い』を選びますよね。安い商品の全てが悪い、というわけではないですが、安さには何らかの理由があります。PCだとスペックに顕著に表れます。でもスペックが細かく書かれていてもそれを完全に理解できるのは一部の人です」
ーそうなると頼りになるのはお店のスタッフですね
「『安いからおすすめ』と店員さんのアドバイスで買ってみたらネットサーフィンも文書作成も快適にできない、なんて最悪です。でもあのポップの文章があれば、ベンチマークがわからなくても自分がしたいこととそのPCのスペックを比較できます。遠回しに『避けた方がいい』なんて、普通は売る側が使う言葉じゃないです笑 でも、それくらい正直に書いていたことに驚きました」
ー好感度爆上げです
「買う側にとっても『安いけどこれはやめた方がいいな』ってなりますよね。結果的に評価の高いの商品を買うアプローチがされることで商品選びに失敗がなくなり、満足いく買い物ができることが素晴らしいなと思いました」
ーリプ欄でも「ケーズデンキは地域密着の電器屋さんに近いノリ」「本当に優良企業。商品説明もかなり詳しくしてくれるので家電好きからしても大満足」「販売元に媚びずに客と対等に向き合うこの姿勢好き」などとファンが称賛のコメントをしてますね
「他の量販店と比べるとケーズデンキさんは商売っ気が少ないように感じますね。商品を見に来た人に必死に話しかけて営業するというよりも、話しかけて来たお客さん、興味を持って商品を見ているお客さんに良さをさりげなく説明する、みたいな。それくらいの干渉度の方がこちらとしても気持ちよく、ゆっくりじっくり商品を比較検討できるのでありがたいな、と思います」
「他の方からのリプライや引用リツイートなどでも評価がかなり高くて、ケーズデンキさん全体の良さを感じました。家電を選ぶ時にもお世話になろうと思います」とlasagnaさん。なおケーズデンキを全国展開するケーズケーズホールディングス(水戸市)に今回の件を問い合わせると、「SNSで話題の件は当社の長野西和田店ですが、個別の質問への回答は差し控えます」とのことでした。