次に流行るスイーツは!? マリトッツォを的中させたグルメ雑誌が注目「ドーナツのようなお菓子」

いなだ みほ いなだ みほ

2021年に一世を風靡し、今や定番となりつつある「マリトッツォ」。次に流行ると言われているのは、同じくイタリアの伝統菓子「カッサータ」や「カンノーリ(単数形はカンノーロ)」とも言われていますが、どちらもイタリア料理店やイタリア菓子専門店などではおなじみの存在。そこで、注目したいのは聞き馴染みがない「ボンボローニ(bomboloni)」。

ふんわり揚げたパン生地にカスタードクリームを詰めた「ボンボローニ」は、イタリアではおやつとして親しまれている人気のスイーツ。東京に加えて、関西でもボンボローニを作るお店が登場しており、今後増える可能性大です。

2021年1月発売の表紙にマリトッツォを抜擢し、ヒットを的中させたグルメ雑誌「エル・グルメ」(ハースト婦人画報社出版)が、2月発売の表紙にしたのは、この「ボンボローニ」。編集者・宇多聡子さんにお話を聞きました。

「初めて食べても懐かしさを感じるお菓子」

ーー「ボンボローニ」のブームを予感されたのは、なぜですか?

「もしかしたらブームが来るかも?…と編集部員が気になりだしたのが2021年の秋ごろです。「ボンボローニ」を製造販売している店のオープンがきっかけです。取材に伺ったとき「ボンボローニ」が並んでいるのを見て、珍しさと愛らしさ、そしておいしさから「もしかしたら、これは来るかも」と思いました」

ーーボンボローニについて教えてください。

「イタリアではポピュラーな伝統菓子です。発酵させた生地を揚げてカスタードクリームやチョコレートクリームを注入する、シンプルなお菓子ですね。食感はドーナツに近いのですがドーナツよりも歯切れがよく、軽い口当たり。イタリアではおやつとしてだけでなく、朝ごはんに食べる人も多いというバールの定番アイテムです」

ーーどんなところが魅力だと思いますか?

「なじみやすい素朴なおいしさでしょうか。初めて食べても懐かしさを感じると思います。揚げ菓子なので正直どっしりはしていますが、イタリアらしくレモンの皮を生地やクリームに入れることで爽やかさもあります。レモンの香りがポイントかなと思います」

ーー東京では扱っているお店はどのくらいありますか?

「実はまだ多くはありません。知っている限りでですが、現在で4店舗くらいでしょうか。ただ、みんなが好きな味であることは間違いないので、第2のマリトッツォになると思っております。ただ、作る側からすると、「揚げる」という工程がちょっとハードルを上げているかなとも。でも流行ると思います!」

ベーカリー「聖庵」に今年から登場

さて、関西ではどこで食べられるのでしょうか? 探してみると、「大丸心斎橋店」にあるベーカリー「聖庵 大丸心斎橋店」(大阪市中央区)にありました。こちらでは、2022年1月中旬から販売し、「うちの副社長がかつて海外旅行に行って見つけたのがきっかけで、いろいろとリサーチをしてボンボローニを作ることになりました」と店長の森村明浩さん。

製造スタッフが約3カ月前から商品開発をはじめ、試行錯誤を繰り返して完成させたのは、カスタードクリーム味のプレーン(226円)とチョコレートクリーム(237円)の2種類です。

こちらをいただくと、ふんわりとした食感で、生地のリッチ感が抜群!「タマゴや四つ葉バターを混ぜ込んだ生地を、ほかのパンと同様に白神天然酵母で発酵させています」。ふわふわでバターの香る風味で贅沢な気分が味わえます。また生地のまわりに米粉をまぶすことでカラリと揚がり、油っこくなく、気軽に食べられそう。

商品名を見て「何なに?」と興味津々になったお客さまが、買って、食べてみて「思った以上にやわらかくて軽い生地が感動」、「クリームはたっぷりだけど甘さ控えめで食べやすい」と、リピーターが増えているのだそう。クリームのバリエーションを楽しみにしているという方も多いそうで、今後いろんな味が増えるかもとのことです。

「ハイアット リージェンシー 大阪」のスイーツブッフェにも登場中

2022年1月8日からスタートしている「ハイアット リージェンシー 大阪」(大阪市住之江区)の「ストロベリー ストロベリーアフタヌーンティー&ブッフェ」にも、数あるメニューのひとつとして登場しています。

イタリア語の”Bella(美しい)”をテーマに、イタリアの伝統菓子のほかイタリアンテイストのセイボリー(軽食)が楽しめるほか、さちのか、あまおうなどのフレッシュないちごが味わえるブッフェです(大人4356円)。

「高級感あるもの、カジュアルなもの、伝統菓子や、あまり知られてなさそうなものなど幅広く提供するよう工夫しており、今回はイタリアンがテーマであることから、より現地を感じて欲しいという思いでラインアップいたしました」と広報担当の向井山委子さん。

こちらのボンボローニは、ひとくちサイズでフレーバーは3種。揚げたての生地の中に、ストロベリーチョコ、レモンチョコ、イタリア発祥といわれているヘーゼルナッツスプレッドのヌテラをそれぞれ混ぜたカスタードクリームが入っています。オレンジピール入りの生地も、頬張った瞬間に爽やかなオレンジの香りがふわりと楽しめます。

◇  ◇

さらに「ここにはあるかな?」と神戸・元町にある「イタリア菓子のススメ」(神戸市中央区)に問い合わせてみたところ、「コロナ禍が落ち着き、カフェ営業が再開したら、作る予定です」とのお答えがあり、今後が楽しみです。

クリーム&ブリオッシュの「マリトッツォ」にも共通する、クリーム&パンという「ボンボローニ」。一度聞くだけでは覚えられない名前ながらも、見た目から想像できるようなシンプルさ(思わず口に出して言いたくなりますよね)。また、どちらも現地イタリアでは朝ごはんとしても、スイーツとしても楽しめる、ほど良いボリューム感です。ベーカリーでもパティスリーでも気軽に導入でき、アレンジが効かせやすいレシピというのも、広がりを感じさせます! 

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「聖庵大丸心斎橋店」
住所:大阪府大阪市中央区心斎橋1-7-1 大丸心斎橋店B2
営業時間:10:00~20:00(定休日は施設に準じる)
電話:06-6226-8148
https://www.daimaru.co.jp

「ハイアット リージェンシー 大阪」
住所:大阪府大阪市住之江区南港北1-13-11
『ストロベリー アフタヌーンティー&ブッフェ「Bella Strawberry」』
日時:2022 年1月8日(土)〜5月8日(日)の土・日のみ開催・12:00~/14:30~(要予約)
料金:大人4356円、6歳~12歳2178円
電話:06-6612-1234(代表)https://www.hyattregencyosaka.com/restaurant/news/strawberry2022/

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