スタバやドトール、コメダなど6種のカフェチェーンの首都圏における駅中・駅前展開を可視化したカフェ路線図がSNSで話題です。王者スタバの充実ぶりもさることながら、路線による出店の濃淡やコンプリートの駅も一目瞭然。100円ショップ編やファストフード編も公開されており、東京住みの皆さん、必見ですよ!
過去70年の8月の暑さのヒートマップやマクドとスタバの公開情報から見るコロナウイルス拡大、コンビニの勢力分布など、データを可視化した話題をSNSに発表しているツイッターユーザーのにゃんこそば(@ShinagawaJP)さんが作成。駅の中心点から400メートル以内の店舗の有無を、停車駅にマルを打つ路線図としてデザインしました。
さまざまなカフェ路線図が紹介されていますが、中でも東急東横線、東急田園都市線、小田急小田原線、JR中央線快速の停車駅におけるカフェ路線図は4万超のいいねを集めるなど話題に。「中央線強いな」「吉祥寺だけ全部あるっ!」「可視化の天才。6つ全てあるのは渋谷(東横線)、新宿(小田急線)、吉祥寺(中央線)」「これおもしろい!!し、めちゃ役に立つ」「出先でリモート作業するのに、めっちゃ役立ちそう」と絶賛の声が上がっています。
矢継ぎ早にハンバーガー路線図と100均路線図も公開。前者では、カフェ同様に中央線が強く、吉祥寺が無双状態です。一方、後者はトップブランドのダイソーに対し、他3社がぶつかり合いを避けるようにほどよく分散しているように見えます。にゃんこそばさんに聞きました。
―いろんなお店の集中や分散がうかがえました
「ライフワークの一環として、全国の住宅地の住みやすさ・利便性を分析する取り組みを進めています。主要なチェーン店の所在地を収集していたのですが、駅という単位でまとめてみたら面白い傾向が見えてくるかも?と考え、路線図の形にしてみました」
―中央線は商業展開の背骨なのだなと感じました。その一方、サンマルクだけにとどまっている高円寺はチェーン店がそれほどないことが個性にないっているのでしょうか
「東京都心から各方面に延びるJRの路線は駅の規模が大きいこともあってか、個性を持った駅が多いと感じます。なかでも中央線は各駅ごとの性格の違いが面白いですね。今回は有名チェーン店に絞って可視化しましたが、中野・高円寺にはカフェが少ないかというとそうでもなく、むしろ個人経営のカフェ・喫茶店の件数は荻窪駅・三鷹駅の徒歩圏を上回ります。乗降客数の規模の割にコーヒーチェーンが少ない駅では、地場の飲食文化を深堀りしてみると新たな発見があるかもしれません」
―100均路線図からはカフェとはまた違った出店戦略を感じます
「過去に行った分析では、コーヒーチェーンの件数がその地域の『昼間人口密度』に比例することが分かっています。今回の路線図でも、働く人や買い物客の多い駅ほど出店するブランドの数が多くなっていて、コロナ禍前の活気あふれる駅前の光景が頭に浮かんできます。コーヒーショップは隣同士に競合店が並んでいることも珍しくありませんが、100均はブランド同士の競合をやや避けているように見えます。ダイソーが比較的乗降客の多い駅を指向し、キャン★ドゥなどが小さめの駅を埋めているのも興味深いですね」
―ユーザーのコメントも熱いです
「いただいたコメントに共通して感じるのは『地元愛』でしょうか。『○○は先月閉店したよ!』といったご指摘もそうですが、路線図にない地元のお気に入りのお店を教えてくれる方もいて、とにかく皆さんとのコミュニケーションが楽しかったです。カフェ、100均のみならず、いろいろ取り組んでみたいと思いました」
今回取り上げなかった鉄道路線や、ユニクロ、GU、無印良品などの路線図についても準備中というにゃんこそばさん。オープンデータから、最強の駅中駅前の街が見えてくるかもしれません。
にゃんこそばさんのアカウントはこちら→https://twitter.com/ShinagawaJP