2020年度小中学生の不登校児童が過去最多の18万人になりました。世の中には不登校児童のママがたくさんいます。不登校を理由に周りから心ない言葉をかけられたり、傷つけられてしまうこともあるようです。
現在、不登校の小学2年生の娘さんがいる関西在住の優子さん(仮名・30代)に取材をしました。
―娘さんについて教えてください。
優子さん:娘はある付属小学校に通っていますが、学校が合わなかったようで、現在不登校の状態にあります。まだ小学校2年生ではありますが、中学校にあがるときには、別の学校に行きたいと、中学受験を見据えて塾に通っています。
―娘さんの不登校対してなにか傷つくことを言われた経験はありますか?
優子さん:はい、たくさんあります。特に同級生のママ友・Aさんのことなのですが、以前から私の子育てについて口出しをしてくる人でした。
娘が不登校で悩んでいるときも、Aさんから「不登校なんて恥ずかしい、将来絶望的やな、なんで転校させへんの?」「転校先決まった?まだ?なんで決まらへんの?はよ決めや。子どものこと思うならすぐにでも転校させるはずやで」といったメールが昼夜関係なく届きました。
娘が付属の中学に行く予定がなく、他校の受験を考えて塾の「中学受験コース」に通っていることを知ったときは、「学校も行ってないのに中学受験するとか無理やから、そんなんで受かると思ってんの?ないわー受かるわけないやん」「幼稚園児みたいなことをする塾に通わせて意味あんの?お金のムダやん」と笑われてしまいました。
―その後Aさんとの関係はどうなりましたか?
優子さん:私はどんどんAさんとのお付き合いがしんどくなってしまい、距離を置くことにしました。Aさんにいろいろと聞かれるまま、プライベートな話をしてしまったことをとても後悔しています。
Aさんの娘さんは娘と同じ学校でしたが、今はほかの学校に転校しています。中学受験を視野に塾にも通っているようです。近況連絡のつもりなのか、「うちの娘は塾でもう6年生の算数習ってんで!幼稚園児がやるような問題、昔のことすぎて懐かしいわー」といった連絡がきたりします。
「(娘の進学先としてイメージしている学校について)そんなレベルの低いとこ行かせる意味あんの?」「不登校児に勉強なんて無理やろ。勉強の基礎もないのに、いまさら学校に行っても授業なんかついていかれへんで〜」といったメールもありました。不登校の親の気持ちを理解してとは言わないけれど、子どものことをけなされたことには大変傷ついています。
不登校はお母さんのせいではない
不登校について周りから酷いことを言われて、毎日辛くて涙を流しているお母さんが世の中にはたくさんいます。自分の育て方が悪かったんじゃないだろうかと思い悩んでしまうこともしばしばです。しかし学校が合う子もいれば、合わない子もいます。マイペースな子どもだと周りに合わせることがしんどいこともあります。またいじめが原因で学校に行けない場合もあります。
不登校の理由はさまざまです。決して不登校はお母さんのせいではありません。それよりも、子どもの「学校に行きたくない」という気持ちを尊重し、子どものペースに合わせて見守ってあげられるのは、お母さんなのです。胸を張りましょうね。