「神西」この名字、読めますか? 出雲大社への入り口にあたる場所にあった湖「神西湖」が由来です

日本の難読名字

森岡 浩 森岡 浩

「神西」…この名字、読めますか? 姓氏研究家・森岡浩氏が日本人の難読名字を紹介します。

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文字通り「かみにし」とも読むが、それはレアケース。一般的には「じんざい」と読む。

かつて、島根県東部の出雲地方に神門(かんど)郡という郡があった。出雲大社への入り口にあたる場所だ。この神門郡の西部に湖があり、神門郡の西なので「神西湖」といい、「じんざいこ」と呼ばれた。

神西湖は今でも周囲5キロほどあるが、かつてはその3倍はあったという。古くは日本海ともつながっており、『出雲国風土記』には神門水海(かんどのみずうみ)と書かれている。やがて堆積によって日本海から離れ今のような湖となった。

そして、この池の付近の地名が出雲国神門郡神西(島根県出雲市)となり、そこに住んだのが「神西」さんである。

古代豪族小野氏の末裔、小野高通が承久の乱後に新補地頭として神西に移り住み、神西氏を名乗ったのが神西一族の始まりだ。

現在は島根県と山口県に多い。

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