コロナ禍の影響もあってか年々高まりつつあるアウトドアブーム。
アウトドアの醍醐味はテントで寝泊りすることだと言う通人は多い。たしかに都会の喧騒を離れて川遊びやバーベキューなどし、疲れた体を満天の星空の下にゆだねるて眠るのは大きなストレス発散になるだろう。しかしそれが毎日のことになったら果たしてどうだろうか?
今、ネット上ではテントを拠点に生活を始めた一人の若者が注目を集めつつある。
1.春はだれでも余裕で暮らせる
2.クモの糸が一晩で発生する
3.日中は蛾が寄ってくる
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31.けど維持費の高さを見て原付でいいやと思いとどまる
その人の名はまさやさん(@thesaviour_mkt)。まさやさんは大学卒業後、いったん営業マンとして企業に就職するも自由な生活にあこがれ退職。都会から人里離れた田舎に移住し現在の生活を始めたのだと言う。テントでの生活というのはどんなものなのだろうか。
まさやさんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):テント暮らしを始められたきっかけをお聞かせください。
まさや:小屋暮らしを目指し始めたのがきっかけです。小屋暮らしとは格安の土地を購入して小屋を建てて低コストに暮らすライフスタイルです。子どもの頃から、大人になったら朝から晩まで働かないといけないことに疑問を感じていました。働かないといけない1番の理由は生活するためのお金を得るためだと思ったので、お金のあまりかからない生き方である小屋暮らしを目指し始めました。テント暮らしは小屋を建てるまでの途中形態です。
中将:テント生活をされて特に重要、大変だと感じられたこと、良かったと感じられたことをお聞かせください。
まさや:固定観念にとらわれず、柔軟に生きることが重要です。テントがある土地には水道もないし井戸を掘るには100万円以上かかります。そのため水の使用はかなり制限されます。例えば食器は霧吹きと除菌シートで清潔にします。これまでの人生でやったことのない方法での食器洗いです。食器節約のため調理した鍋がお皿代わりですし、パスタでもなんでもお箸で食べます。
おそらく固定観念にとらわれている人だと、これらのことに強くストレスを感じてしまうと思います。逆に言うと柔軟さがあれば人間どうとでも生きていけると実感できたのは良かったですね。
中将:今後どのような生活を目指しておられるのでしょうか?
まさや:テント生活はあくまでも小屋を建てるまでの一時的なものですが、テントが快適すぎて小屋を建てるモチベーションが低いのが現状です(笑)。いずれは小屋暮らしコミュニティを作り、誰でも手軽に低コストであまり働かずに生活できる環境を作りたいと思っています。テント暮らしや小屋暮らしは始めるまでのハードルがとても高いので、やりたくても誰もが一人で始められるわけではないと思うからです。
中将:これまでの反響へのご感想をお聞かせください。
まさや:ここまで反響があるのかと驚いています。ただリプがあまり無いので、どういう心境でリツイートやいいねをしてくれたのかは気になりますね。
「まさやさん関連情報」
公式ブログ:https://thesaviour.hatenablog.com
YouTubeチャンネル「ゼロから始める小屋暮らし」:https://www.youtube.com/channel/UCnMxDVSQrnJUSKpe8ZXvuiQ
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まさやさんは現在、TwitterやYouTubeチャンネルで「金槌もろくに握ったことのない私が縁もゆかりもない土地で小屋暮らしが達成できるのか!」というコンセプトで小屋暮らしを達成するまでの模様を発信中。
生まれながら電化された便利な生活に慣れた現代人にとってテント暮らしはたいへんな苦労があるだろう。しかしあえてそれに挑もうとするまさやの試行錯誤には、決まりきった社会生活に甘んじて暮らす我々にとってさまざまな気付きのヒントが隠されているように思えるのだ。