待望の第2弾だ。地図大手の株式会社ゼンリン（本社・福岡県北九州市）が今年（2025年）7月に発売した「離島トレカ」の第2弾が19日、発売された。日本全国の有人離島をデザインし、離島の魅力がぎゅっと凝縮されたトレーディングカードで、第1弾は現在までに約5万枚を販売したという。
離島トレカの商品名は「Map Design GALLERY CARD/有人離島」。全国に約1万4千以上ある離島の中から、人が住む有人離島に注目。離島振興法の対象である256島と、沖縄や奄美群島、小笠原諸島の特措法の対象である50島を合わせた306島中から、一般人の立ち入りが制限されている硫黄島と南鳥島を除いた304島をカード化の対象にしたという。
第1弾は304島のうちの70島を取り上げたが、今回の第2弾では新たに80島がカードになった。
カードの表面には島名、地図、人口、面積などの基本的な情報、裏面には島のシルエットがデザインされている。カードは「C（コモン）」（人口100人以上、計43島）、「U（アンコモン）」（人口10〜99人、計27島）、「R（レア）」（人口1〜9人、計10島）の3種類。人口の数値ごとにレア度が設定され、最大レア度の「R」カードの表面には光り輝く加工が施されている。
好評の離島カード開発の経緯や反響、第2弾の「推し島」などについて、同社に話を聞いてみた。
ー「離島トレカ」誕生の経緯を簡単に教えてください。
「トレーディングカード市場の盛り上がりを受け、地図会社としての独自性を活かした商品を、と企画しました。『有人離島』というニッチなテーマを選定した理由は、ゼンリンらしさを前面に出し、他社との差別化を図るため。当社が保有する離島の地図情報を活用してインパクトのある商品を作れるよう意識しました」
ー特にこだわった点は？
「地図会社として、地図で表現できる最適な情報の取捨選択にこだわりました。例えば地図面では地域の地名などの情報は掲載せず、島の形や等高線、建物の分布など、直感的に島の特徴が伝わるデザインを採用しました」
ー第1弾の反響はどうでしたか？
「企画時は地図好きの方をメインターゲットとしておりましたが、実際には非常に幅広い方々に、本カードを手に取っていただけました。SNSではカードで引いた島に実際に訪れ、写真を撮影し投稿してくれた方もおり、地域の活性化に少しでも貢献できているのは嬉しい限りです。店舗で購入いただいたお客様の中には『教師をしているので子どもたちに島の事を伝える際に活用してみたい』というお声をいただいたこともあります」
ー第2弾の中の推し島は？
「第2弾でも第1弾と同様、全国分布の偏りをなくすことや、レア度（人口の少なさ等）の偏りをなくすことを考慮し、選定しました。担当者の推し島は鹿児島県の『宝島』です。名前に惹かれて自治体のHPを確認したところ、かつて海賊が財宝を隠したという言い伝えも残る島であり、カード表面の道路や地形の情報を眺めながら、『どこに財宝が隠されているのだろう…？』と想像したり、島の景色に思いを馳せたりと、様々な楽しみ方ができました」
ーどのように楽しんでほしい？
「友人やご家族などと、カードを見ながら会話いただいたり、トレードするなどトレーディングカードならではの楽しみ方、コミュニケーションが生まれると嬉しいです。離島の出身や縁のある方からは『離島をクローズアップしてくれて嬉しい』という声もいただきました。本カードをきっかけに実際に島に行き、カードから読み取れる以上の離島の良さや特徴を感じてほしいです」
ー第3弾もある？
「2026年中には、304島すべての商品化を目指しております」
ランダムに封入された1パック7枚入りは550円（税込）、80枚全種類が入ったコンプリートボックスは5500円（税込）。7枚入りパックを3点以上同時購入すると、収録予定のない特別な「SR（スーパーレア）」カードのプレゼントも（先着100人、26年1月31日注文分までが対象）。
コンプリートボックスは同社のオンラインストアのみの販売だが、初回限定版（6160円税込）では、有人離島の位置情報を一覧化したA2サイズの日本地図「有人離島全国分布図」がついてくるのも嬉しい。「空港やフェリー航路なども掲載されており、眺めているだけで日本の離島を感じることができる限定のアイテム」（同社）だ。
詳しくは「Map Design GALLERYオンラインストア」
https://www.mapdesigngallery.com
