毎年5000人が参加する西宮神社の「福男選び」コロナ禍で、2021年は80人に…参加できただけでも縁起がいい?

杉田 康人 杉田 康人
2020年の開門の様子
2020年の開門の様子

商売繁盛の神様「えべっさん」の総本社・兵庫県西宮市の西宮神社で、毎年1月10日の恒例行事「開門神事福男選び」が、コロナ禍で2021年は規模を縮小して行われることになった。

福男選びは、商売繁盛を祈願する十日戎(えびす)期間中の1月10日午前6時の開門に合わせ、参拝者が門から本殿までの約230メートルを駆け抜け、一番での参拝を目指す神事。本殿へ早く到着した上位3人が、同神社から「福男」に認定される。

毎年約5000人が参加。開門時の事故防止のため、例年は10日未明に先着1500人による前列の場所割抽選を行い、門前のAグループ108人、後列のBグループ150人、その他のCグループに分け、時間差で福男を目指し神社内に参入してきた。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、西宮神社と元福男らで結成された開門神事講社が協議。申込書を同神社に郵送・持参した事前申込者の中から、抽選で福男選びに参加する80人を選ぶことになった。例年行ってきた福男による鏡開きや、参拝者への「開門神事参拝証」授与は中止する。

応募資格は、中学生以上55歳以下の全力疾走に耐えうる人。開門神事当日の午前4時に集合できることが条件だ。参加申込書は西宮神社のホームページから申込用紙をダウンロードするか同神社の社務所で受け取り、12月15日必着で神社に持参するか郵送で申し込みが必要となる。

12月17日に、同神社の拝殿で参加者を抽選予定。80人は検温や、神社から配布される「開運爽福(そうふく)マスク」を着用し、3密を避けコロナ対策を徹底しながら一番福を目指すことになる。

97、98年の福男で、開門神事講社総長の平尾亮さん(44)は「開門神事は元気を与えられるもの。できる限りのコロナ対策をして、福という元気を与えられたら」と意義を話す。

今年の福男選びは「新型コロナ終息祈念」の冠がつく。例年の参加者5000人から、80人に絞られる相当な狭き門。締め切りを前に、相当数の応募が神社にあるという。エントリーできただけでも、縁起がよさそうだが…。詳細や申し込み用紙のダウンロードは西宮神社のホームページ(https://nisinomiya-ebisu.com)から。

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